年金受給中の法人起業個人と会社の財布を分ける

役員報酬だけを65万円以下にしても、年金が全額支給とは決まりません。老齢厚生年金の基本月額、標準報酬と賞与、会社の現金を別々に計算します。

新店舗の商品を陳列する年金受給世代の創業者と従業員

仕事の場面はAI生成の架空イメージです

年金・生活と、会社のお金を分ける

個人の年金を会社売上へ足さない

どの財布の数字?

個人の年金

基礎・厚生・加給等を通知書で区分

個人の生活

役員報酬の手取・生活費・税保険

法人の資金

売上・会社負担・返済・運転残高

個人から会社へ資金を入れる場合は、出資か役員借入金かを整理し、入金・契約・会計を一致させます。

年金・役員報酬・会社資金の区分へ →
年金・役員報酬・会社資金の区分

一人会社を想定した一般的な確認表です。資格と計算は個別に確認します。

表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。

年金月額、総報酬、会社負担を三つの台帳へ分ける
区分確認する金額・資料会社計画への反映
老齢基礎年金年金額改定通知等会社売上へ入れない
老齢厚生年金加給年金額等を除く基本月額在職調整を個別計算
役員報酬標準報酬月額・支給日会社の毎月固定支出
役員賞与標準賞与額・過去1年総報酬月額相当額へ反映
会社負担健康保険・厚生年金等額面報酬と別に予算化
会社への資金投入出資・役員借入年金収入と会社資金を記録

日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」は基本月額と総報酬月額相当額の定義、令和8年度65万円基準、超過時の計算式を示しています。

日本年金機構「適用事業所と被保険者」は法人事業所を事業主のみの場合も含め適用事業所として案内しています。資格取得日と会社負担を設立日程へ入れます。

600万円のうち370万円を開業後に残す

年金収入を会社の運転資金へ混ぜない

開業前に支払う230万円

開業後に会社へ残す370万円

必要資金の架空合計600万円

自己資金200万円+借入希望400万円の架空例。開業前支払230万円と、会社に確保する現金370万円を一度ずつ数えます。

開業前支払と運転資金の架空内訳へ →
開業前支払と運転資金の架空内訳

専門サービス会社を想定した架空例です。相場や融資対象を示しません。

表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。

必要資金600万円なら、開業後の現金370万円を残す
使途架空金額確認資料
法人設立・契約・保証500,000円設立日、契約者、支払日
端末・通信・システム800,000円見積り、保守、更新
事務所・什器・保険600,000円用途、賃貸、補償
研修・広告・専門家400,000円内容、期間、発生時点
開業後に残す現金3,700,000円役員報酬、会社負担、売掛
必要資金合計6,000,000円自己資金200万円+借入希望400万円

開業前支出230万円、開業後に残す現金370万円です。年金は自己資金と同じ欄へ混ぜず、会社へ移す額だけ通帳・払込・契約で示します。

社会保険料は会社負担と本人負担を分け、開始月と納付月を実額へ更新します。

12万円+58万円なら、停止は月2万5,000円

役員報酬の額面だけで判断しない
  1. 老齢厚生年金の基本月額12万円
  2. 総報酬月額相当額58万円
  3. 合計70万円
  4. 65万円を超える額5万円
  5. 支給停止月額5万円÷2=2万5,000円
調整後の老齢厚生年金9万5,000円

令和8年度の架空例。総報酬月額相当額は標準報酬月額と過去1年間の標準賞与額を使います。老齢基礎年金は在職調整の対象外です。

在職老齢年金の令和8年度計算例へ →
在職老齢年金の令和8年度計算例

令和8年度の式を示す架空例です。実際の標準報酬・賞与・年金額へ置き換えます。

表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。

基本月額12万円なら、総報酬58万円で月2万5,000円の停止例
比較項目報酬案A報酬案B
老齢厚生年金の基本月額120,000円120,000円
総報酬月額相当額300,000円580,000円
二つの合計420,000円700,000円
令和8年度基準との差65万円以下+50,000円
支給停止月額0円の計算例(70万-65万円)÷2=25,000円
調整後の老齢厚生年金120,000円95,000円

案A・Bとも、標準報酬月額と過去1年の標準賞与額を使う必要があります。額面役員報酬だけを表へ入れません。

老齢基礎年金、加給年金、70歳以上の扱い等は別の確認事項があります。年金事務所の個別回答を保存します。

会社の月商180万円でも、返済後は45万円

個人の年金12万円を返済原資へ足さない
  1. 会社売上180万円
  2. 外注・決済を引く▲45万円
  3. 役員報酬・会社負担等を引く▲35万円
  4. 家賃・通信・広告等を引く▲45万円
  5. 借入返済を引く▲10万円
税・設備更新等控除前/返済後の会社余力45万円

税、設備更新、売上変動を引く前の架空額です。会社負担等5万円も仮置きで、実際の保険料へ更新します。

会社だけの月次収支の架空計算へ →
会社だけの月次収支の架空計算

役員個人の年金を会社収入へ入れない架空月次です。

表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。

月商180万円なら、会社の返済後余力は45万円
会社の月次項目計算架空金額
売上契約別売上1,800,000円
外注・決済案件別▲450,000円
役員報酬・会社負担等額面30万円+仮の会社負担等5万円▲350,000円
家賃・通信・広告等月固定▲450,000円
借入返済架空額▲100,000円
返済後余力180万-45万-35万-45万-10万円450,000円

会社負担等5万円は計算方法を示す仮置きで、実際の標準報酬、保険者、年齢等へ置き換えます。

45万円から法人税等、設備更新、売上変動を負担します。役員個人の年金12万円を加えて返済余力57万円とは表示しません。

会社の月末現金340万円は、下限に10万円届かない

月末口座残高と、未使用の会社予備を分ける

月末口座残高370万円

会社の税・設備更新等に備える未使用予備30万円

予備確保後の利用可能額340万円

最低残高の目安350万円

未使用予備30万円の確保後利用可能額は下限まで10万円不足

月初370+売上135−外注45−役員報酬等35−固定支出45−返済10=月末口座残高370万円。会社の税・設備更新等に備える未使用予備30万円を別に確保すると利用可能額340万円です。個人の年金関係の精算は個人家計側で管理します。

売掛・臨時支出を含む現金計算へ →
売掛・臨時支出を含む現金計算

月初370万円から始める架空の慎重月です。

表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。

売掛45万円と臨時30万円が重なると、予備30万円確保後の利用可能額340万円
現金項目架空金額確認
月初現金3,700,000円開業後に残した現金
当月実入金+1,350,000円売上との差45万円は売掛
外注・決済▲450,000円実支払
役員報酬・会社負担等▲350,000円会社支出
家賃・通信・広告等▲450,000円固定支払
借入返済▲100,000円架空額
会社の税・設備更新等に備える未使用予備300,000円確保中で、支出ではない
月末口座残高3,700,000円370万+135万−45万−35万−45万−10万円
予備確保後の利用可能額3,400,000円370万−30万円
最低残高との差▲100,000円340万−350万円

役員個人の年金を会社の月末現金へ足しません。会社へ貸し付ける場合は入金日、契約、返済条件を別に記録します。

10万円不足するため、報酬案、外注、回収条件、広告、開業時支出を見直します。

名古屋市中区・久屋大通公園と周辺店舗の実景

愛知県・名古屋市中区・久屋大通公園と周辺店舗

生活の場所と、会社が使う資金を分けて記録する

名古屋市中区・久屋大通公園と周辺店舗の実景です。年金を受けながら法人を始める場合も、個人の生活資金と会社へ移す資金を別に記録します。写真の店舗に年金・融資相談先や開業予定者がいることを示すものではありません。

名古屋市中区・久屋大通公園と周辺店舗/2021年10月10日撮影。現在の様子とは異なる場合があります。写真:Evelyn-rose(Wikimedia Commons原典)/CC0 1.0。縮小・WebP変換。同ライセンスで利用。

必要な準備を項目別に確認

年金・報酬・会社資金の確認範囲

日本年金機構は、老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額の合計が令和8年度の支給停止調整額65万円を超える場合、所定式で老齢厚生年金が支給停止となる場合があると案内しています。老齢基礎年金は在職による支給停止の扱いを分けます。

総報酬月額相当額は、その月の標準報酬月額に、その月以前1年間の標準賞与額合計を12で割った額を加えます。役員報酬を65万円未満にするだけで全額支給と決めず、自分の基本月額・賞与・年齢等を年金事務所へ確認します。

日本年金機構は株式会社などの法人事業所を、事業主のみの場合を含め厚生年金保険の適用事業所として案内しています。法人設立、役員報酬、資格取得、保険料の会社負担を開始日と金額で資金計画へ入れます。

本文の年金月額、標準報酬、会社負担、売上、融資額は架空です。年金額、社会保険資格、税務、融資判断を確定しません。

日本年金機構の公式案内
この記事で扱う範囲
年金受給中の法人起業・役員報酬・創業融資設計で想定される相談内容
相談前に整理したいこと

以下は実績・成功事例ではなく、相談時に整理対象となりやすい状況を示した想定ケースです。融資条件、契約、会計処理、保存期間は各社で異なるため、自社資料と最新の公的情報で確認してください。

想定相談例 1

老齢厚生年金を受けながら法人を設立し、役員報酬をいくらにするか比較したい

想定相談例 2

一人会社の社会保険加入と会社負担を創業資金へ反映したい

想定相談例 3

年金を会社売上へ入れず、事業粗利だけで返済できるか確認したい

年金・役員報酬・社会保険・会社残高・返済原資を同時に試算する

老齢基礎年金と在職調整を分ける

在職による支給停止は老齢厚生年金側の制度であり、年金種類別に確認します。

65万円は令和8年度の調整額

毎年度の公表値と個別計算を確認し、記事や試算表の日付を残します。

法人は一人会社でも社会保険を確認

事業主を含む法人事業所の適用案内に基づき、新規適用と資格取得を確認します。

役員報酬は途中変更の税務も確認

定期同額給与等の扱いがあるため、利益が出たら自由に上下できる前提にしません。

融資返済は事業単体で検証

年金を補助線にしつつ、事業粗利から固定費と返済を賄えるかを慎重ケースで見ます。

老齢基礎年金・老齢厚生年金・役員報酬を分ける
年金

種類・月額を分ける

基礎・厚生・加給等を資料で確認します。

社会保険

法人適用を確認

新規適用、資格取得、年齢別手続を確認します。

報酬

総コストで決める

額面、会社負担、手取、年金影響を試算します。

報酬設計表には、年金の種類・基本月額、役員報酬、賞与予定、標準報酬月額、会社・本人の社会保険負担、源泉税、手取、在職老齢年金の調整見込、会社の月次残高を置きます。

年金額、支給停止、被保険者資格、保険料、役員給与の税務は個別です。年金事務所、保険者、税理士等へ確認し、令和8年度以後の基準額も最新情報へ更新してください。

法人事業所の社会保険適用と届出を確認する
個人の年金・生活収支

個人側の収入と支出

  • 老齢基礎・老齢厚生等の年金
  • 役員報酬の額面・手取
  • 健康保険・税金・生活固定費
  • 支給停止見込と家計予備
会社の報酬・社会保険・返済

法人側の固定費と資金

  • 役員報酬・会社負担社会保険
  • 家賃・外注・仕入・システム
  • 融資返済・税・専門家費用
  • 売上遅延時の運転資金

個人が受け取る年金を会社の売上へ入れません。個人から会社へ資金を入れる場合は、資本金、増資、役員借入金等の形を専門家へ確認し、通帳・契約・会計を一致させます。

同じ役員報酬額でも会社残高・手取・年金支給の3結果を確認する
会社と個人の二表

月額を1つ決める前に、複数案で会社の12か月残高、本人の手取、在職老齢年金の調整見込を並べます。税務上の定期同額給与等も専門家へ確認してから決議します。

令和8年度の支給停止調整額65万円を正しく使う

表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。

令和8年度の支給停止調整額65万円を正しく使う
項目計算・確認方法根拠資料
年金基礎・厚生・その他を区分年金額改定通知等
報酬月額・賞与・決議・支給日税務と会社法を確認
社会保険新規適用・資格取得・標準報酬会社・本人負担
融資設備・運転・返済事業粗利・月別残高

令和8年度の65万円は、基本月額と総報酬月額相当額の合計に関する支給停止調整額です。個別計算には標準報酬月額や賞与等が関わるため、単純な現金給与合計で判断しません。

役員報酬を会社負担・手取・年金調整まで試算する

通常ケースでは計画売上、慎重ケースでは売上開始3か月遅れと粗利低下を置き、役員報酬・会社負担社会保険・返済を毎月支払えるか確認します。年金は会社残高へ入れません。

個人側は、年金支給の調整見込、役員報酬手取、生活費、税・保険を月別化します。会社が不足するたびに個人年金から補填する前提にせず、報酬額・投資・必要融資を見直します。

制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。

創業融資の返済原資を事業粗利と月別残高で示す
年金年金額改定通知・ねんきんネット
法人登記・定款・役員決議
保険新規適用・資格・標準報酬
報酬複数案・手取・会社負担
事業売上根拠・見積り・固定費
融資創業計画・資金繰り・返済予定

年金額や保険料の試算画面だけで決めず、基準年度、入力条件、賞与、年齢、加入時期を記録します。役員報酬の決議・変更時期と税務処理は専門家へ確認します。

2026年9月1日に日本年金機構の在職老齢年金・令和8年改正・適用事業所、国税庁の役員給与、日本政策金融公庫の創業資金・収支計画を確認しました。個別の年金額、資格、保険料、税務、融資条件は各窓口へ確認してください。

この内容を具体化する補足記事
本文の根拠となる公式情報

創業融資サポートを利用したお客様の声

支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。

融資のアイラボの料金と支援範囲

着手金0円・成功報酬5%+税

報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。

候補制度の整理必要資金の確認創業計画書の作成支援提出資料の確認面談質問の準備申込前後の進行整理

契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。

よくある質問

年金額、社会保険資格、役員報酬、税務、融資条件は年齢・年金種類・会社実態等で異なります。日本年金機構、税務の専門家、金融機関等へ確認してください。

年金を受けながら法人で起業できますか?

起業自体と、社会保険加入・在職老齢年金の調整を分けます。年齢、年金種類、報酬等を年金事務所へ確認します。

役員報酬が65万円以下なら年金は減りませんか?

報酬額だけでは決まりません。基本月額と総報酬月額相当額の合計を令和8年度基準へ当てます。

65万円は毎年度同じですか?

令和8年度の支給停止調整額です。翌年度以降は日本年金機構の最新公表値を確認します。

老齢基礎年金も同じ式で停止しますか?

在職による支給停止は老齢厚生年金側の扱いです。自分の年金内訳を確認します。

一人会社でも社会保険の手続が必要ですか?

法人事業所は事業主のみの場合も適用事業所と案内されています。役員の資格等は年金事務所へ確認します。

年金を会社の売上へ入れてよいですか?

個人の年金収入と会社売上を混ぜません。会社へ貸す場合は資金移動と返済条件を記録します。

役員報酬はいくらが適切ですか?

生活、年金調整、会社負担、税務、会社の通常・慎重売上を比較し、専門家と決定します。

この記事の監修者・運営者情報

監修者 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川康平
監修者

石川 康平

五常コンサルティング株式会社 代表取締役

2024年の問い合わせ・ヒアリング対応300件をもとに、創業融資の支援範囲・料金・制度情報について確認しています。

五常コンサルティング株式会社の公式サイトを見る

執筆・編集
融資のアイラボ編集部
監修
五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
公開日
2026年8月22日
最終更新日
2026年9月12日
制度情報の確認方法
日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。

※冒頭の仕事の写真はAI生成の架空イメージです。出典を記した地域写真は実景です。お客様の声・監修者の写真は実際の人物です。

確認した公式情報・補足資料

2026年9月12日の再確認:日本年金機構の2026年4月改正案内で令和8年度の支給停止調整額65万円、計算式、老齢基礎年金が調整対象外であることを2026年9月12日に確認しました。個別の資格・年金額・保険料・税務は各窓口へ確認します。所在地・営業内容に合う条件は各窓口へ確認してください。

制度・法令は公的機関や専門団体の公式情報を優先して確認し、民間事業者のページはサービス内容や比較観点を補う資料として参照しています。申込・契約時は、各公式ページと契約書面で最新情報をご確認ください。

情報確認日:2026年9月1日

五常コンサルティング株式会社の公式サイトを見る

年金・報酬手取・会社負担・返済を同じ月別表で比較する

年金種類、令和8年度基準、社会保険、役員報酬案、会社負担、家計、返済余力を整理します。雇用保険、年金、健康保険、税務の個別要件は各所管窓口へ確認し、融資条件は申込先の最新案内と照合します。

資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。

※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。

※本記事は2026年9月1日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。

無料相談電話LINEメール