最後に残っても途中で30万円足りない
不足 ← 0 → 余り
申込金を受け取る+120万円
仕入先へ150万円払う▲30万円
顧客残金を受け取る+150万円
仕入残金を払う+60万円
直接費を払う+48万円
旅行別の入出金差を0から積み上げた図で、銀行残高ではありません。最終48万円も固定費・税・返済を引く前です。
旅行別の入出金と累計差額の表
旅行代金300万円の団体旅行で、申込時の顧客入金120万円、仕入先への前払150万円、出発前の顧客残金180万円、仕入残金90万円、決済等の直接費12万円という仮定例を考えます。
| 時点 | 入出金 | 旅行別の累計入出金差額 | 管理上の意味 |
|---|---|---|---|
| 申込金受領 | +120万円 | 120万円 | 全額を自由資金とみなさない |
| 仕入先へ前払 | -150万円 | ▲30万円 | 残金受領前に不足 |
| 顧客残金受領 | +180万円 | 150万円 | 旅行別に消込 |
| 仕入残金支払 | -90万円 | 60万円 | 未払額と照合 |
| 決済等直接費 | -12万円 | 48万円 | 仮定上の残額 |
この例では最終的に48万円残っても、途中で30万円不足します。取消時には顧客返金が先、仕入先からの返金が後になる場合があるため、旅行別に「顧客から受領」「仕入先へ支払」「返金可能額」「取消料」「返金予定日」を管理します。愛知県は、登録後に営業保証金供託書の写しまたは分担金納付書の写しを提出してから営業を開始する流れを案内しています。旅行業登録FAQも登録工程へ入れてください。
融資資料では三つの表を一致させる
- 登録要件表:種別、営業範囲、管理者、基準資産額、保証方法
- 旅行別収支表:旅行代金、仕入、取消条件、粗利、担当者
- 13週資金繰り:顧客入金日、仕入支払日、返金、給与、家賃、返済
年間売上だけで返済余力を説明せず、前払が最も大きい週と、取消・入金遅延が同時に起きた慎重ケースの最低残高を示します。
表は旅行別の入出金差額を0から積み上げており、銀行残高がマイナスになる計画ではありません。途中不足30万円をあらかじめ自社資金等で用意します。最終48万円は固定費・税・借入返済を引く前の入出金差額です。
基準資産額は預金残高とは違う
- 対象資産1,000万円
- 負債を引く▲500万円
- 分担金・不良債権等を引く▲60万円・▲20万円
資産の範囲と控除を窓口で確認する計算例。現金残高や開業費ではありません。借入は資産と負債を増やすため、要件を自動で満たしません。
登録種別の基準額と資産の計算
愛知県の案内では、最低基準資産額は第2種700万円、第3種300万円、地域限定100万円です。旅行業協会へ加入しない場合の最低営業保証金は第2種1,100万円、第3種300万円、地域限定15万円、加入する場合の最低弁済業務保証金分担金は第2種220万円、第3種60万円、地域限定3万円とされています。実額は前事業年度の旅行業務取扱額、新規登録では年間取扱見込額等で変わるため、愛知県「旅行業のあらまし」の最新表で確認します。
| 登録種別 | 最低基準資産額 | 非加入時の最低営業保証金 | 加入時の最低分担金 |
|---|---|---|---|
| 第2種 | 700万円 | 1,100万円 | 220万円 |
| 第3種 | 300万円 | 300万円 | 60万円 |
| 地域限定 | 100万円 | 15万円 | 3万円 |
基準資産額は預金残高ではありません。愛知県の計算式に沿い、繰延資産・営業権等を除いた資産から負債、必要な営業保証金または分担金、不良債権等を控除します。たとえば第3種・協会加入を想定し、対象資産1,000万円、負債500万円、分担金60万円、不良債権等20万円なら、仮計算は420万円です。最低300万円を上回っていても、資産の内容と登録時点の証拠資料を窓口へ確認します。
対象資産の範囲と評価、分担金等の控除を重複なく確認する例です。420万円は財産的基礎の計算額で、運転資金残高を示しません。借入による入金だけでは負債も増えるため、基準資産額を自動で満たすことにはなりません。
営業後の前払・返金に現金を残す
小規模 合計600万円
標準 合計1,200万円
税込の架空例。開業前250/440万円には供託・分担金等の拘束資金も含み、全額が費用ではありません。登録の資産要件は別に確認します。
600万・1,200万円モデルの費目と条件
登録体制と予約販売基盤
- 事務所保証金・内装・通信設備
- 予約管理・顧客管理・決済システム
- 登録準備・保証制度・資格研修
- ウェブサイト・撮影・初期広告
毎月先行する支出
- 交通宿泊体験の前払仕入
- 給与・家賃・通信・システム料
- 決済・広告・保険・出張下見費
- 取消返金・催行延期と固定費の資金
顧客から先に受け取った旅行代金を自由に使える運転資金と考えません。仕入先への支払期日、催行日、精算日、取消時の返金日を案件ごとに置き、返金後も給与と家賃を払える現金を確保します。
600万円と1,200万円の費用内訳例
次は漏れを見つける仮定例であり、公式の必要額、相場、融資承認額ではありません。登録種別・取扱商品・店舗・人員の見積りへ置き換えてください。
| 費目 | 小規模型 | 標準型 | 確認資料 |
|---|---|---|---|
| 事務所取得・内装 | 80万円 | 120万円 | 賃貸条件・工事見積 |
| 予約・顧客管理・通信 | 70万円 | 100万円 | 初期・月額費用 |
| 登録・協会・保証関連 | 60万円 | 120万円 | 登録種別別の確認表 |
| 商品準備・サイト・広告 | 40万円 | 100万円 | 発注時期・支払条件 |
| 開業後の仕入前払・返金に備える現金 | 250万円 | 560万円 | 旅行別入出金表 |
| 固定費の運転資金 | 100万円 | 200万円 | 月別資金繰り |
| 仮定合計 | 600万円 | 1,200万円 | 調達合計と照合 |
税込の架空例です。小規模は開業前250万円・開業後現金350万円、標準は開業前440万円・開業後現金760万円です。後者の現金は、将来の仕入前払・返金に備える250/560万円と固定費用100/200万円で、まだ支払っていません。
小規模は地域限定・協会加入、標準は第3種・協会加入を仮定します。登録・協会・保証関連60/120万円は手数料等も含む架空枠です。分担金は年間取扱見込額で変わり、地域限定の最低3万円は年間取扱額400万円未満の場合です。複数の300万円旅行を扱うなら3万円をそのまま使いません。実際の協会費・保証額で見積り直し、枠を超えれば総額も増やします。
登録後の保証手続まで予定に入れる
- 商品と営業範囲予定する旅行から登録種別を確認
- 登録の準備・申請営業所・管理者・資産要件を整える
- 登録後の保証手続供託または分担金納付の証明を提出
- 営業を開始必要な手続完了と表示・約款を確認
第2種・第3種・地域限定は主たる営業所を管轄する都道府県へ。協会加入の手続時期は事前に調整します。
登録・管理者・保証制度の確認
旅行業の種別と営業範囲
第一種、第二種、第三種、地域限定等の区分と扱える業務を確認します。
旅行業務取扱管理者を配置
営業所ごとの業務範囲、資格、専任性、勤務予定を確認します。
保証制度と顧客資金管理
営業保証金または弁済業務保証金分担金等を確認し、預り金を運転資金と混同しません。
新規登録の申請先、基準資産、営業所、管理者、保証制度、約款、取引条件説明、広告表示を確認します。金額や要件は登録種別と所属制度で異なるため最新案内を用います。法令、基準、申請様式は変更される場合があるため、予定地を所管する窓口と関係機関へ最新情報を確認してください。
仕入先の返金を待つ間が一番厳しい
開始時の自社現金200万円
顧客へ返金した直後50万円
仕入返金・追加支払後160万円
申込金120万円を受領、仕入150万円を先払。顧客へ120万円を先に全額返し、後日仕入返金120万円を受領して追加費10万円を支払う契約条件の例です。固定費・税・借入返済は未計上です。開始時の自社現金は200万円です。
取消モデルの返金順と現金残高
| 取消時の順番 | 入出金 | 現金残高 |
|---|---|---|
| 開始時の自社現金 | 200万円 | 200万円 |
| 申込金受領 | +120万円 | 320万円 |
| 仕入先へ前払 | ▲150万円 | 170万円 |
| 顧客へ全額返金 | ▲120万円 | 50万円 |
| 仕入先から後日返金 | +120万円 | 170万円 |
| 追加の取消対応費 | ▲10万円 | 160万円 |
種別・範囲・管理者
仕入・条件・表示
説明・入金・契約
支払・変更・安全
粗利・預り金・返済
登録相談、事務所契約、申請、保証制度手続、システム導入、仕入契約、商品公開、申込金入金、仕入支払、催行、精算を月別に置きます。登録・商品公開が遅れた場合の固定費も確保します。
取消率ゼロの計画は避け、通常取消、催行中止、大口案件の延期を想定します。返金額と返金日を入れた後の最低現金残高を確認し、顧客資金と会社資金を区分します。
制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。
冒頭の催行モデルとは別の、税込の取消モデルです。顧客へ申込金120万円を全額返す契約を仮定し、仕入先は取消料30万円を差し引いて120万円を後日返します。さらに返還されない対応費10万円が発生。顧客残金180万円は受領せず、仕入残金90万円と催行時直接費12万円もこの例には入れません。
途中の最低現金は顧客返金直後の50万円、最後は160万円です。開始時200万円との差40万円は仕入取消料30万円+追加費10万円。固定費・税・借入返済は未計上です。全額返金を法律上いつでも必要な条件とする例ではなく、実際の契約・取消時点で計算します。

愛知県・名古屋市中区・久屋大通公園と周辺店舗
地域の実景から行程の無理を確かめる
久屋大通公園と周辺店舗の実景です。街歩き商品の企画では集合場所、移動時間、休憩、雨天時の対応を実地で確認します。
名古屋市中区・久屋大通公園と周辺店舗/2021年10月10日撮影。現在の様子とは異なる場合があります。写真:Evelyn-rose(Wikimedia Commons原典)/CC0 1.0。縮小・WebP変換。同ライセンスで利用。
必要な準備を項目別に確認
登録・契約・資金の確認範囲
旅行会社は、交通、宿泊、体験等を組み合わせた旅行の企画、募集、手配、相談等を行う事業です。扱う旅行と営業範囲に応じて登録区分を確認します。計画では、顧客、提供方法、営業場所、設備、担当者、管理方法、取引先を具体化します。
開業地を所管する愛知県または観光庁等の登録行政庁等へ予定地を伝え、必要な許認可・届出、図面相談、設備・管理要件、確認期間を契約・発注前に確認します。
販売計画では、企画・手配ごとの取扱額、手数料・粗利、催行率、取消率、精算条件を分けます。会計上の売上計上範囲は契約形態や自社の立場によって異なるため、税理士等と確認します。見込み客や最大処理能力をそのまま売上にせず、問い合わせ、契約・受注、実施・販売、取消・返品を月別に分け、実際に提供・販売できる量を上限にします。
登録準備、保証制度、事務所、予約システム、広告、採用に加え、仕入先への前払いや顧客への返金が先行します。許認可や開業準備が遅れた場合も給与、仕入代金、家賃などを払えるよう、初回売上入金までの運転資金を残します。
旅行業の公式案内
この記事で扱う範囲
旅行会社の開業で想定される3つの資金相談
以下は実在の相談・成功事例ではなく、登録種別と資金繰りの確認軸を示す想定例です。金額、取扱額、取消条件は自社の計画へ置き換えてください。
地域限定で着地型旅行から始める
募集範囲と実施区域が登録種別に合うかを窓口へ確認し、最低額だけでなく年間取扱見込額から保証額と基準資産額を再計算します。地元交通・体験事業者への前払日と、少人数催行・中止時の返金を旅行別資金表へ置きます。
第3種・協会加入で国内旅行を扱う
対象資産、負債、分担金、不良債権等から基準資産額を確認し、登録後の納付・届出が終わる前に募集を開始しません。予約システム費と広告費より、繁忙期の仕入前払と顧客返金用現金を優先して見積ります。
団体旅行の申込金より仕入前払が大きい
旅行代金300万円に対し申込金120万円、仕入前払150万円なら、残金受領前に30万円不足します。複数旅行が重なる週、取消、仕入先返金の遅れを加え、13週最低残高と追加受注の停止線を決めます。
登録種別は希望売上ではなく扱う旅行から決める
全国規模の募集型企画旅行、地域内の企画、顧客から依頼を受ける旅行、交通や宿泊のみの手配では、必要な登録と営業範囲が異なります。将来扱いたい商品ではなく、開業時に実際に販売する商品一覧を作って相談します。
取消返金を売上減少と現金支出の両方で見る
取消が起きると売上が減るだけでなく、既に受け取った代金の返金、仕入先の取消料、決済手数料、担当者工数が発生します。取消時期別に返金額と会社負担を表にし、繁忙期の一斉取消にも耐えられる資金を検討します。
法人案件は契約確度と入金条件を示し、一か月遅れても返済できるか確認します。
100万円の旅行代金を全額自由に使わない
旅行代金の入金から交通・宿泊・体験・添乗・決済等への支払を差し引き、案件の入出金差額を確認します。会計上の売上・粗利とは区別し、契約形態に合う処理を税理士等と確認します。案件ごとに総額、預り金、仕入、手数料、取消条件、催行後精算を分けます。催行前の預り金を広告や固定費へ流用しない管理が重要です。
取扱額・会計上の売上・資金の動きを分ける
| 項目 | 計算・確認方法 | 根拠資料 |
|---|---|---|
| 相談件数 | 流入別問い合わせ数 | 法人・個人・地域 |
| 成約件数 | 見積数×申込率 | 申込金・取消条件 |
| 取扱額 | 人数×旅行単価 | 交通・宿泊・体験 |
| 粗利の確認 | 契約形態に合う売上−売上原価 | 企画・手配の契約、税理士等の確認 |
海外・国内、団体・個人、企画・手配では粗利率と準備期間が異なります。一律の粗利率を当てず、主力商品を三つ程度に絞り、実行可能な販売件数と管理者・担当者の工数を示します。
旅行会社の融資相談で用意したい資料
登録資料、商品別原価表、月別販売計画、資金繰り表、創業計画書で、取扱額と売上、預り金と会社資金を一致させます。
旅行の安全、正確な取引条件、取消時の説明を重視します。登録取得や旅行商品の催行を保証する表現は避け、最新の制度と取扱範囲を登録行政庁へ確認します。
この内容を具体化する補足記事
本文の根拠となる公式情報
創業融資サポートを利用したお客様の声
支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。






融資のアイラボの料金と支援範囲
着手金0円・成功報酬5%+税
報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。
契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。
よくある質問
申込み方法や必要書類は制度・窓口・事業内容によって異なります。個別条件は必ず担当窓口へご確認ください。
旅行会社の開業に登録は必要ですか?
旅行業に該当する業務を行う場合は、営業範囲に応じた登録が必要です。
愛知県へ申請すればよいですか?
登録種別により行政庁が異なります。予定業務を伝えて確認してください。
旅行業務取扱管理者は必要ですか?
営業所と取扱範囲に応じた管理者の配置を確認します。
営業保証金はいくら必要ですか?
登録種別や保証協会への加入等で異なります。最新の手続案内で個別に確認します。
顧客からの旅行代金は運転資金にできますか?
仕入・返金に備える資金です。会社の粗利と区分して管理します。
広告費も融資対象ですか?
開業に必要な広告として相談できます。媒体、時期、獲得見込みを示します。
商品が未完成でも相談できますか?
相談できます。主力商品、仕入先、価格、粗利、登録範囲を仮置きします。
この記事の監修者・運営者情報

石川 康平
五常コンサルティング株式会社 代表取締役
2024年の問い合わせ・ヒアリング対応300件をもとに、創業融資の支援範囲・料金・制度情報について確認しています。
- 執筆・編集
- 融資のアイラボ編集部
- 監修
- 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
- 公開日
- 2026年8月3日
- 最終更新日
- 2026年9月12日
- 制度情報の確認方法
- 日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。
※冒頭の仕事の写真はAI生成の架空イメージです。出典を記した地域写真は実景です。お客様の声・監修者の写真は実際の人物です。
確認した公式情報
2026年9月12日の再確認:愛知県の旅行業登録案内で基準資産額・保証額・営業開始までの手続を確認しました。費用・入出金例は架空条件で、売上の会計処理とは区別しています。所在地・営業内容に合う条件は各窓口へ確認してください。
制度内容や申込方法は改定される場合があります。申込時には各公式ページと窓口で最新情報をご確認ください。PDFは容量が大きい場合があるため、スマートフォンでは通信環境にもご注意ください。
制度情報確認日:2026年8月25日
旅行会社の開業準備・設備・入金時期から必要額を整理する
旅行業登録、営業範囲、旅行業務取扱管理者、保証制度、予約精算、取消返金、運転資金を確認します。開業前から必要な支出と初回入金までの運転資金を試算します。
資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。
※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。
※本記事は2026年8月25日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。
