申込後の変更を隠さず、決議前の検討段階、決議済み、登記申請中、登記完了を分けて借入先へ早めに伝えます。どの変更が審査・契約へ影響するか、何をいつ出すかは担当者へ確認します。
本文の株式数、払込額、報酬、費用、現金は架空です。会社法・登記・税務上の有効性や処理、自己資金性、融資判断を示すものではありません。司法書士、税理士、弁護士等へ個別に確認してください。

役員変更の登記は進めたが、融資申込時の経営体制との差を説明できない
- 人就任・辞任の理由と実際の役割、勤務開始日が整理されていない
- 権限代表権・議決権・決裁権・口座権限が誰にあるか曖昧
- 資金株式譲渡代金、増資払込、自己資金の関係を区別できていない
この記事の結論
- 新旧体制を一枚で比較
役員、株主、議決権、代表・決裁、勤務、担当、報酬を変更日付きで示します。 - 株式譲渡と増資を分ける
例ではどちらもA80%・B20%ですが、会社現金は譲渡0円、増資200万円です。 - 費用と許認可も更新
新任役員で月35万円増えるなら、売上責任と返済後残高まで再計算します。
検討・決議・登記・実行を、同じ「変更済み」にまとめない
日付と状態を分け、借入先へ何をいつ連絡したかを記録します。
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 段階 | 示す事実 | 添える資料・確認 |
|---|---|---|
| 検討中 | 候補者、理由、予定する役割・比率 | 担当者へ事前相談する範囲 |
| 決議・契約済み | 決議日、就任日、譲渡・払込条件 | 議事録、契約、払込予定 |
| 登記申請中 | 申請日、変更内容、完了見込み | 申請控え、後日提出する証明書 |
| 登記完了 | 登記事項、実際の勤務・権限 | 登記事項証明書、新旧組織図 |
| 事業計画更新 | 報酬、売上責任、許認可、会社現金 | 収支、資金繰り、許認可確認 |
| 借入先への連絡 | 連絡日、担当者、回答、追加資料期限 | 口頭回答も記録し正式資料を提出 |
法務局「商業・法人登記の申請書様式」には役員変更等の申請書様式が掲載され、2026年にも更新されています。記事内の古い様式を保存して使わず、会社形態と変更内容に合う最新資料を確認します。
登記役員、株主、実際の経営者、許認可責任者、現場担当、口座・契約の権限を別列にします。退任者が顧客・技術・資格・アカウントを担っていた場合は引継ぎ期限も示します。
AがBへ200株を100万円で譲渡する例では、会社入金は0円
Aが既に持つ1,000株のうち200株を、BがA個人から買う架空例です。適法性・税務を示すものではありません。
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 個人間の株式譲渡例 | 変更前 | 変更後・資金 |
|---|---|---|
| 発行済株式総数 | 1,000株 | 1,000株のまま |
| Aの保有 | 1,000株・100% | 800株・80% |
| Bの保有 | 0株・0% | 200株・20% |
| 譲渡代金 | ― | BからAへ1,000,000円 |
| 会社への払込 | ― | 0円 |
| 会社の預金増加 | ― | 0円 |
| 確認資料 | 株主名簿等 | 譲渡契約、決議等、個人間送金、更新後名簿 |
この例で100万円の受取人はA個人です。会社の事業資金や資本金へ100万円が入ったことにはせず、法人通帳の入金と分けます。契約費用や税負担等が生じる可能性は別に確認します。
株式の譲渡制限、承認機関、手続、価格、税務、実質的支配者や融資契約への影響は会社ごとに異なります。専門家と借入先へ確認します。
Bへ250株を新たに発行する例では、会社へ200万円が入る
Aが1,000株を持つ会社がBへ250株を発行し、Bが会社へ200万円を払う架空例です。
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 新株発行の架空例 | 変更前 | 変更後・資金 |
|---|---|---|
| 発行済株式総数 | 1,000株 | 1,250株 |
| Aの保有 | 1,000株・100% | 1,000株・80% |
| Bの保有 | 0株・0% | 250株・20% |
| 払込金額 | ― | Bから会社へ2,000,000円 |
| 会社の預金増加 | ― | +2,000,000円 |
| 持株比率 | A100%・B0% | A80%・B20% |
| 確認資料 | 旧株主表 | 決議・申込・払込証明、登記、更新後名簿 |
A1,000÷1,250=80%、B250÷1,250=20%です。前表の株式譲渡と持株比率は同じでも、新株発行では例として会社へ200万円が入ります。
払込額のうち資本金・資本準備金等へどう計上するか、発行手続、株価、税務は記事で決めません。司法書士・税理士等の確認と、法人通帳・決議・登記を照合します。
新任役員で月35万円増えるなら、返済後の余力は5万円
申込時に月50万円あった固定費控除後の余力へ、新任者関連費用を加える架空例です。
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 月次の更新 | 計算 | 影響 |
|---|---|---|
| 申込時の固定費控除後余力 | 架空額 | 500,000円 |
| 新任役員報酬 | 月額 | 250,000円 |
| 会社負担の社会保険等 | 架空額 | 50,000円 |
| 交通・端末・システム | 架空額 | 50,000円 |
| 新たな月額費用 | 25万+5万+5万円 | 350,000円 |
| 変更後の返済前余力 | 50万-35万円 | 150,000円 |
| 借入返済 | 架空額 | 100,000円 |
| 返済後の余力 | 15万-10万円 | 50,000円 |
社会保険等5万円は料率や資格を示しません。報酬開始日、標準報酬、会社負担、端末、出張、採用費を実際の条件へ置き換えます。
新任役員が営業を担う場合も、売上を就任月から満額追加しません。引継ぎ、商談、受注、提供、検収、入金の日付と確度を置き、費用だけが先行する月を示します。
同じ持株80対20でも、会社月末現金は200万円違う
月初300万円、売上入金200万円、事業支出250万円、返済20万円を共通とした架空比較です。
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 会社の現金項目 | 個人間の200株譲渡 | 250株の新株発行 |
|---|---|---|
| 月初現金 | 3,000,000円 | 3,000,000円 |
| 売上の実入金 | +2,000,000円 | +2,000,000円 |
| 持分変更による会社入金 | 0円 | +2,000,000円 |
| 事業支出 | ▲2,500,000円 | ▲2,500,000円 |
| 借入返済 | ▲200,000円 | ▲200,000円 |
| 月末現金 | 2,300,000円 | 4,300,000円 |
| 差額 | ― | +2,000,000円 |
| 説明資料 | B→Aの個人間送金 | B→会社の払込と手続 |
株式譲渡側は300万+200万-250万-20万=230万円です。新株発行側はさらに会社への払込200万円があるため430万円です。どちらも法務・税務上成立し、融資で同じ評価になると示すものではありません。
払込直後に資金を出資者へ戻す、別の借入金を出資と見せるなど、通帳だけでは性質が分からない資金移動を避けます。契約、資金の出所、振込元、日付、会社での使途を一連で説明します。
役員・株主構成が変わったときに想定される3つの相談
以下は実績・成功事例ではなく、相談時に整理対象となりやすい状況を示した想定ケースです。融資条件、契約、会計処理、保存期間は各社で異なるため、自社資料と最新の公的情報で確認してください。
申込後に技術責任者を取締役へ迎え、役割と人件費を更新したい
共同創業者の持分を譲渡して株主構成が変わり、自己資金の説明を整理したい
役員が辞任したが主要顧客と許認可対応を担っており、代替体制を示す必要がある
役員・株主変更の5工程
理由、体制、資金、計画、連絡の順で差分を整理します。
- 01変更理由を記録就任・辞任・譲渡・増資
- 02新旧体制を比較人・権限・役割
- 03資金履歴を照合通帳・契約・議事録
- 04事業計画を更新売上・費用・許認可
- 05申込先へ連絡登記状況・追加資料
変更の重要度は経営権・事業遂行・資金への影響で判断
登記の有無だけで重要度を決めません。
意思決定への影響
代替体制
資金繰り更新
確認の組合せ変更重要度=経営権の変化+事業遂行への影響+資金計画への影響
創業融資申込後の役員・株主・出資比率変更について判断軸を整理した図です。個別案件の処理結果や融資条件を確定するものではないため、実際の画面表示と日本公庫の案内を優先してください。
登記変更を事業遂行力と資金の説明へつなげる
株主と役員と実務責任者を混同しない
株主でも経営に関与しない人、役員であっても常勤ではない人がいます。肩書、議決権、勤務、決裁、担当業務を別列にします。
退任者が持っていた無形資産を確認する
主要顧客との関係、技術、資格、アカウント、仕入先交渉などを洗い出し、引継ぎと代替策を示します。
資金移動を法人と個人に分ける
法人へ入金された増資、個人間の株式譲渡、役員から法人への貸付を分け、自己資金や必要資金の説明を修正します。
役員・株主・実務担当を別々に整理する
申込時と現在を比較
氏名、役職、就任日、担当、勤務形態を並べます。
法的・実務的権限を分離
代表権、議決権、決裁、口座、契約権限を確認します。
移動の性質を区別
出資、譲渡代金、役員借入、贈与を混同しません。
変更表には、各人の氏名、旧役職、新役職、就任・辞任日、株式数・持分、議決権割合、出資額、実務担当、勤務時間、報酬、保証・契約・口座権限、関連する議事録・契約・登記を記載します。
役員変更、株式譲渡、募集株式発行などの会社法・登記・税務上の手続は個別事情で異なります。記事だけで判断せず、法務局、司法書士、税理士等へ確認してください。
登記・議決権・代表権・決裁権を照合する
人と権限の変更
- 取締役・代表者・監査役・業務執行者
- 株主・社員・議決権・持分
- 現場責任者・営業・経理・許認可担当
- 署名・決裁・口座・契約の権限
資金と計画の変更
- 増資払込・株式譲渡代金・役員借入
- 自己資金・資本金・借入の区別
- 役員報酬・人件費・採用費
- 売上責任・取引先・許認可・開業日
肩書だけでなく、誰が毎週何時間関与し、どの数字に責任を持つかを示します。退任者が主要技術・顧客・許認可を担っていた場合は、代替者、引継ぎ期間、外注、売上への影響を更新します。

登記簿の変更一覧だけでなく、経営と現場が動く体制を一枚で示す
代表者は同じでも、主要株主や技術責任者が変われば、意思決定と事業遂行の前提が変わります。申込時の体制、変更理由、現在体制、90日後の体制を並べます。
出資・株式譲渡・貸付の資金履歴を分ける
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 項目 | 計算・確認方法 | 根拠資料 |
|---|---|---|
| 役員 | 就任・辞任・代表権 | 日付・理由・登記 |
| 株主 | 株式数・持分・議決権 | 譲渡・増資・契約 |
| 実務 | 営業・技術・経理・許認可 | 担当・時間・代替 |
| 資金 | 出資・譲渡代金・貸付 | 入出金と根拠資料 |
登記手続中の場合は、決議日、申請日、完了見込みを分けます。登記事項証明書が取得できない期間もあり得るため、提出時期を申込先へ相談します。
人員・売上・費用・許認可への影響を更新する
就任・辞任・譲渡・増資
人・権限・役割
通帳・契約・議事録
売上・費用・許認可
登記状況・追加資料
役員報酬、給与、採用費、外注費が変わる場合は、月別の固定費へ反映します。新任者が売上を担当する場合も、稼働開始日と受注見込みを過大に置かず、根拠を示します。
増資払込と株式譲渡代金は資金の行き先が異なります。法人へ入った資金、旧株主へ支払われた資金、役員からの貸付を別々に記録し、融資で使える事業資金を確認します。
制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。
役員・株主変更で用意したい資料
必要な資料の種類と提出範囲は申込先へ確認します。個人番号や不要な個人情報を含む資料は、そのまま共有せず安全な提出方法を確認してください。変更後の役員・株主一覧には作成基準日を入れ、登記簿、株主名簿、定款、議事録との不一致を洗い出します。退任者が保有する会社印、電子証明書、銀行権限、クラウド管理権限の引継ぎも別表で確認します。
2026年9月1日に日本政策金融公庫の申込・創業手続と、法務局の商業・法人登記申請手続および2026年更新の役員変更申請書様式を確認しました。変更の届出要否・期限、株式譲渡・増資の有効性、会計・税務、融資判断を確定するものではありません。
創業融資サポートを利用したお客様の声
支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。






融資のアイラボの料金と支援範囲
着手金0円・成功報酬5%+税
報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。
契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。
よくある質問
役員・株主変更、株式譲渡と増資、費用・会社現金の違いを確認します。
登記が終わってから借入先へ連絡すればよいですか?
変更を検討・決議した段階で、事実、予定日、登記状況、計画への影響を早めに伝え、必要資料と提出時期を担当者へ確認します。
株主が変わっただけでも連絡しますか?
議決権、実質的な経営体制、資金の出所、保証・契約への影響を整理し、連絡の要否を担当者へ確認します。登記の有無だけで決めません。
株式譲渡代金は会社の自己資金ですか?
本文の個人間譲渡例ではBがAへ100万円を払い、会社への入金は0円です。増資払込や役員借入と分け、自己資金として扱えるかは借入先へ確認します。
増資すれば融資に有利ですか?
一律ではありません。払込の実在、資金の出所、出資条件、議決権、事業計画、登記・会計処理を確認し、融資結果を保証する材料とは考えません。
新任役員の報酬は計画へ入れますか?
報酬、会社負担、交通・システム、採用費を開始月から固定費と資金繰りへ反映し、担当する売上も確度と開始時期から置きます。
役員変更登記の期限はいつですか?
会社形態、変更内容、決議・就任日等で確認が必要です。最新の法務局様式を見て、管轄法務局または司法書士へ個別に確認してください。
何を用意して借入先へ説明しますか?
提出済み計画、新旧組織図・株主表、決議・契約、登記状況、通帳・払込、役割・報酬、許認可、更新後の収支・資金繰りを用意します。
この記事の監修者・運営者情報

石川 康平
五常コンサルティング株式会社 代表取締役
2024年の問い合わせ・ヒアリング対応300件をもとに、創業融資の支援範囲・料金・制度情報について確認しています。
- 執筆・編集
- 融資のアイラボ編集部
- 監修
- 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
- 公開日
- 2026年8月14日
- 最終更新日
- 2026年9月1日
- 制度情報の確認方法
- 日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。
※記事内の相談場面を表現した写真は、内容を分かりやすく伝えるために作成したAI生成のイメージです。「お客様の声」に掲載しているお客様と監修者の写真は、実際のお客様・監修者の写真です。
確認した公式情報・補足資料
制度・法令は公的機関や専門団体の公式情報を優先して確認し、民間事業者のページはサービス内容や比較観点を補う資料として参照しています。申込・契約時は、各公式ページと契約書面で最新情報をご確認ください。
- 公式:日本政策金融公庫「インターネット申込の手続きに関するQ&A」(PDF・容量が大きい場合があります)
- 公式:日本政策金融公庫「創業予定の方・ご利用の流れ」
- 補足:法務局「商業・法人登記の申請書様式」
- 補足:法務局「商業・法人登記申請手続」
- 公式:日本政策金融公庫「創業計画の書き方」
情報確認日:2026年9月1日
確認範囲:公庫の申込・創業手続と法務局の役員変更等の最新様式。届出要否、会社法・登記・税務上の処理、融資判断は確定していません。
役割・議決権・出資・資金移動を変更前後で説明できる表にする
役員・株主の変更を経営体制と出資履歴へつなげ、申込時計画との差を整理します。審査や手続の扱いは個別に異なるため、変更を確定する前後で申込先と関係機関の最新案内を確認します。
資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。
※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。
※本記事は2026年9月1日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。
