通帳や本人確認書類は、自己資金や本人確認の根拠になる一方、口座番号、取引先、生活上の支払など目的外の情報を含み得ます。「融資に必要」と言われただけで、支援会社へ原本、全期間、ログイン情報を渡す必要があるとは限りません。
本文は情報管理の確認手順を示します。個人情報保護法上の適法性、事故時の報告義務、金融機関が求める提出範囲を個別に判定するものではありません。実際の依頼文、契約、プライバシーポリシー、申込先の案内を確認してください。

通帳一式を個人メールへ送るよう言われたが、目的・保存期間・削除方法の説明がない
- 目的何の確認にどのページが必要か説明されず、全資料を送っている
- 経路誤送信しやすい宛先や共有端末へ、無保護のファイルを送っている
- 終了契約終了後の返却・削除、バックアップ、再委託先の扱いを確認していない
この記事の結論
- 提出先を二つに分ける
金融機関の正式な提出画面と、支援会社の確認用共有を同一視しません。 - ファイルごとに台帳化する
目的、ページ、閲覧者、複製先、削除予定日を一行ずつ記録します。 - 認証情報は渡さない
ネットバンキングのID、パスワード、暗証番号、認証コードを共有しません。
提出先・目的・必要範囲を、ファイルを作る前に分ける
「通帳」と一括りにせず、誰が何を確認し、どこへ提出するかを依頼文と照合します。
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 資料 | 確認目的の例 | 渡す前の確認 |
|---|---|---|
| 通帳・取引明細 | 自己資金の蓄積、支払履歴等 | 対象口座、期間、必要ページ、マスキング可否 |
| 本人確認書類 | 申込者・代表者の本人確認 | 表裏の要否、有効期限、正式な提出先 |
| 残高画面 | 口座名義・残高等 | 金融機関名、支店、口座情報の必要範囲 |
| 支援会社の確認用写し | 計画書との突合 | 正式提出との違い、担当者、保管期限 |
| ネットバンキング認証 | 提出書類ではない | ID、パスワード、暗証番号、認証コードは共有しない |
日本政策金融公庫「インターネット申込時にご準備いただく書類」は、インターネット申込で創業計画書や本人確認書類等をファイルで提出する案内です。紙の通帳がない場合の画面写しについても必要表示項目を案内しています。これは公庫の正式な提出先に関する説明で、民間支援会社へ同じ範囲を渡す根拠にはしません。
不要情報を自己判断で黒塗りする前に、確認目的と加工可能な範囲を提出先へ聞きます。加工前の元ファイルを支援会社へ預けるのではなく、自分の管理領域に保管します。
送信前に宛先・経路・閲覧者を一行で確認する
支援担当者の人柄だけでなく、会社としての管理方法を確認します。
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 確認点 | 安全確認の例 | 避ける状態 |
|---|---|---|
| 宛先 | 会社ドメイン、担当部署、正式なアップロード先 | 個人SNS、宛先が不明な共有リンク |
| アクセス | 案件担当2人など必要最小限、権限記録 | 全社員・退職者も閲覧できる共有 |
| 端末・保存 | 会社管理端末、保存先、持出し制限 | 私物端末へ無期限保存 |
| 委託・クラウド | 事業者、業務、保管、再委託条件 | 利用先や再委託の有無が不明 |
| 終了・事故 | 削除予定、返却、緊急連絡窓口 | 削除方法・事故窓口が決まっていない |
個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」は、個人データの安全管理措置、従業者の監督、委託先の選定・契約・取扱状況の把握や、漏えい等への対応を示しています。具体的な措置は事業規模や取扱状況等で異なるため、認証マークの有無だけで安全と断定しません。
共有リンクには有効期限と個別権限を設定し、送信後に別経路で宛先を確認します。ファイル名にも本人確認番号など不要な情報を入れません。
6ファイルが18管理単位になる架空例で、複製先を見落とさない
管理単位は「別の原本が18個ある」という意味ではありません。一つのファイルが主保存、処理委託先、バックアップに存在する状態を台帳上で数える例です。
表は左右に動かせます。
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| 保存場所 | 6ファイルの状態 | 終了時の確認 |
|---|---|---|
| 支援会社の主保存先 | 6件 | 案件終了日に削除対象 |
| 処理を行う委託先 | 6件 | 委託先の作業終了と削除を確認 |
| 定期バックアップ | 6件 | 保持周期と上書き・失効予定日を確認 |
| 管理単位合計 | 6×3=18件 | 同一データの所在を重複なく把握 |
| 終了日に削除確認できる分 | 主保存6+委託先6=12件 | 完了記録を受け取る想定 |
| 後日失効する分 | バックアップ6件 | 予定日まではアクセス制御を確認 |
18という数は安全度や法定保管数を示しません。目的は、「担当者のPCから消したので全部消えた」と早合点せず、委託先やバックアップを含む所在と期限を確認することです。
支援会社が委託先へ必要な情報だけを渡す設計か、再委託を認める条件、取扱状況をどう確認するかも聞きます。説明と契約が一致しなければ、提出範囲や経路を見直します。
10時の誤共有なら、8分後の停止までを事実で記録する
以下は事故報告の要否を判定する基準ではなく、初動で失わないための架空の時系列です。
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項目名は固定表示です。
| 時刻 | 行動・記録 | 判断を避けること |
|---|---|---|
| 10:00 | 誤った宛先へ共有リンク送信 | 閲覧していないと推測しない |
| 10:08 | リンク無効化、権限取消 | 削除依頼だけで停止済みとしない |
| 10:15 | 会社の事故窓口へ連絡 | 担当者個人だけで処理を終えない |
| 10:25 | 対象者、項目、期間、ログを保全 | 都合の悪い記録を消さない |
| 当日中 | 本人連絡・公的報告の要否を責任者が判断 | 記事だけで義務の有無を決めない |
| 再発防止 | 宛先確認、権限、有効期限、教育を修正 | 原因を個人の不注意だけにしない |
送信日時、受信者、対象ファイル、含まれる情報、閲覧・取得ログ、停止措置、連絡先を同じ記録へ置きます。受信者の善意だけに頼らず、技術的にアクセスを止められたかを確認します。
本人や監督機関への報告が必要か、どの期限・方法かは情報の内容と状況で異なります。事業者の責任者、法務担当、必要に応じ専門家が最新ルールで判断します。
原本2点と写し6点を、返却・削除・保留へ分ける
支援終了時に「対応済み」という一文だけで終えず、対象別に確認します。
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| 終了時の対象 | 架空の件数・期限 | 残す記録 |
|---|---|---|
| 預けた原本 | 2点・終了日返却 | 返却日、受領者、欠落の有無 |
| 主保存の写し | 6件・終了日に削除 | ファイル名、保存先、完了日 |
| 委託先の写し | 6件・作業終了時に削除 | 委託先、確認者、完了連絡 |
| バックアップ | 6件・次回失効日まで保護 | 保持周期、失効予定日、復元時の扱い |
| 契約上残す記録 | 同意・作業・請求等の必要分 | 根拠、期間、書類と機微情報を分離 |
| 自分の控え | 正式提出版と提出記録 | 自分の安全な保管先で管理 |
計算例では終了日に原本2点を返却し、主保存と委託先の計12件を削除確認、バックアップ6件は後日の失効予定として追跡します。件数の合計ではなく、各行が完了した根拠を残します。
法令・契約上保持する必要がある記録まで一律削除する趣旨ではありません。何を、なぜ、いつまで残すかを機微な添付ファイルと分けて確認します。
創業融資支援への個人情報提出で想定される相談内容
以下は実績・成功事例ではなく、相談時に整理対象となりやすい状況を示した想定ケースです。融資条件、契約、会計処理、保存期間は各社で異なるため、自社資料と最新の公的情報で確認してください。
通帳PDFを支援会社へ送る前に、必要期間とマスキング可否を確認したい
本人確認書類の保管先・閲覧者・再委託先・保存期間を書面で確認したい
支援終了後に紙原本とメール添付・共有フォルダの削除を追跡したい
個人情報を安全に提出する5工程
必要性、方法、提出記録、保管、終了処理の順です。
- 01必要性を確認目的・範囲・提出先
- 02方法を合意原本・コピー・電子・暗号化
- 03提出を記録日時・宛先・ファイル・受領
- 04保管を確認閲覧者・場所・再委託・事故
- 05終了処理返却・削除・完了確認
提出前に、必要性・安全性・終了処理の三点を確認する
急ぎでも省略しません。
目的・ページ・提出先
暗号化・権限・再委託
媒体・バックアップ・証跡
確認の組合せ提出範囲=目的達成に必要な期間・ページ・項目-不要情報(マスキング可否は事前確認)
創業融資支援への個人情報提出について判断軸を整理した図です。個別案件の処理結果や融資条件を確定するものではないため、実際の画面表示と日本公庫の案内を優先してください。
この事業で融資前に数値化するポイント
プライバシーポリシーと実際の提出方法を照合する
方針に安全管理を掲げていても、実際の依頼が個人メールや共用リンクなら運用を質問します。担当者名、正式な送信先、受領確認方法を記録します。
再委託先とクラウド保管を具体的に聞く
入力、保管、郵送、廃棄を他社へ任せる場合があります。再委託の有無、業務範囲、アクセス、保管地域、監督方法を確認します。
削除はパソコン上の一ファイルだけではない
メール添付、共有フォルダ、バックアップ、紙コピー、再委託先の保存分があります。契約終了時に対象範囲と完了確認方法を決めます。
通帳・本人確認書類ごとに利用目的と必要範囲を確認する
資料別に特定
用途、必要範囲、提出先を確認します。
経路とアクセスを確認
暗号化、権限、受領、誤送信対策を聞きます。
返却・削除を合意
時期、媒体、再委託、証跡を決めます。
個人情報確認表には、資料名、利用目的、必要範囲、マスキング可否、提出先、受渡方法、受領者、閲覧者、保存場所、保存期間、再委託先、海外保管の有無、返却日、削除日、削除対象、事故時連絡先を記載します。暗証番号やログイン認証情報は記載・共有しません。
融資制度、利率、必要書類、審査上の取扱いは、申込時期、申込先、制度、事業内容、個別事情で異なります。公式の最新情報を確認し、申込先と必要に応じて有資格者へ相談してください。
原本・コピー・電子データに合う受渡方法を選ぶ
目的・範囲・経路・権限
- 資料ごとの利用目的と必要ページ
- マスキング・透かし・コピーの可否
- 専用アップロード等の指定経路
- 閲覧担当者・端末・アクセス権限
受領・保管・再委託・削除
- 受領日時・ファイル名・原本預り証
- クラウド保管・外注・再委託先
- 保存期間・返却日・削除対象
- 漏えい等の連絡先・初動・補償
『セキュリティ対策済み』という一言だけでなく、誰が、どこで、いつまで、どの端末から扱うかを確認します。支援に不要な資料まで先回りして送らず、必要となった時点で指定された範囲を提出し、受領記録と最新提出版を手元に残します。

必要ページ・マスキング・送信経路・閲覧者・削除日を一行で承認する
自己資金確認に必要な期間とページを確認し、事業に不要な情報の扱いを相談します。送信後は受領確認を取り、支援終了日に原本返却と電子データ削除を確認できるよう、資料台帳を更新します。
閲覧担当者・アクセス権・保管場所・持出しを確認する
表は左右に動かせます。
項目名は固定表示です。
| 項目 | 計算・確認方法 | 根拠資料 |
|---|---|---|
| 通帳 | 自己資金・入出金の確認 | 期間、必要ページ、口座番号表示 |
| 本人確認 | 本人・住所等の確認 | 表裏、番号、マスキング可否 |
| 契約・見積 | 資金使途・条件の確認 | 取引先情報、署名、価格 |
| 信用情報等 | 目的と必要性を個別確認 | 機微性、閲覧者、返却削除 |
同じ資料でも、公庫へ直接提出するものと、支援者が作業のために閲覧するものでは、提出先と保存責任が異なります。提出先ごとに台帳を分け、支援者から公庫へ転送する場合の可否と方法も確認します。
クラウド・外注・再委託先と漏えい時の連絡方法を確認する
目的・範囲・提出先
原本・コピー・電子・暗号化
日時・宛先・ファイル・受領
閲覧者・場所・再委託・事故
返却・削除・完了確認
個人情報の安全確認は融資準備の一部ですが、過剰な書類要求や不明な送信経路で工程を急ぎません。資金必要日から逆算し、安全な提出方法の確認時間も工程へ入れます。
原本紛失やアカウント不正利用は事業開始へ影響します。通帳原本を預ける期間、本人が銀行手続へ必要な日、再発行時間を確認し、オンラインバンキング認証情報は共有せず本人が操作します。
制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。
契約終了・不成立時の返却・削除・バックアップを確認する
マイナンバー、暗証番号、ワンタイムパスワード、オンラインバンキングのID・パスワードなどは、融資支援の通常資料と混在させません。提出を求められた場合は目的と法的・契約上の根拠を確認します。
2026年9月1日に個人情報保護委員会の安全管理・従業者監督・委託先監督・漏えい等対応と、日本政策金融公庫のインターネット申込時の提出書類を確認しました。民間支援会社へ同じ書類を渡す必要性や、個別事故の報告義務を判定したものではありません。
創業融資サポートを利用したお客様の声
支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。






融資のアイラボの料金と支援範囲
着手金0円・成功報酬5%+税
報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。
契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。
よくある質問
提出範囲、送信経路、認証情報、事故対応、支援終了後の削除を確認します。
通帳の全ページを支援会社へ渡す必要がありますか?
目的と確認期間を聞き、必要なページ・項目を申込先と支援会社へ確認します。金融機関への正式提出と支援会社の確認用共有は分けてください。
ネットバンキングのIDやパスワードも必要ですか?
共有しません。暗証番号、ワンタイムパスワード、認証コードも渡さず、自分で公式画面へログインして必要な明細を取得します。
本人確認書類をメール添付してよいですか?
指定された提出経路、暗号化、宛先、保存期間を確認します。通常メールや個人SNSへ送る前に、別の安全な経路がないか問い合わせます。
不要な取引は黒塗りしてよいですか?
自己判断で加工すると確認に使えない場合があります。何を確認する書類か、マスキング可能な項目かを提出先へ先に確認します。
再委託やクラウド利用は何を聞きますか?
事業者名、作業内容、保管場所、閲覧権限、再委託条件、契約終了時の返却・削除、事故時の連絡方法を確認します。
誤送信に気づいたらどうしますか?
送信日時、宛先、ファイル、閲覧可能性を記録し、リンク停止や権限取消を行い、事業者の事故窓口へ直ちに連絡します。法定報告の要否は担当者が判断します。
支援終了後に削除されたか確認できますか?
原本返却、主保存先、委託先、バックアップの扱いと削除予定日を一覧にし、完了連絡や記録の方法を契約先へ確認します。
この記事の監修者・運営者情報

石川 康平
五常コンサルティング株式会社 代表取締役
2024年の問い合わせ・ヒアリング対応300件をもとに、創業融資の支援範囲・料金・制度情報について確認しています。
- 執筆・編集
- 融資のアイラボ編集部
- 監修
- 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
- 公開日
- 2026年8月12日
- 最終更新日
- 2026年9月1日
- 制度情報の確認方法
- 日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。
※記事内の相談場面を表現した写真は、内容を分かりやすく伝えるために作成したAI生成のイメージです。「お客様の声」に掲載しているお客様と監修者の写真は、実際のお客様・監修者の写真です。
確認した公式情報・補足資料
制度・法令は公的機関や専門団体の公式情報を優先して確認し、民間事業者のページはサービス内容や比較観点を補う資料として参照しています。申込・契約時は、各公式ページと契約書面で最新情報をご確認ください。
情報確認日:2026年9月1日
確認範囲:個人データの安全管理・委託先監督・漏えい等対応と、公庫の正式な申込時提出書類。民間支援会社への提出要否や個別事故の報告義務は判定していません。
創業融資支援への個人情報提出の確認表を整える
資料別の目的、必要範囲、送信方法、閲覧者、保存期間、再委託、返却・削除を一枚へまとめます。資料が完成していなくても、現時点の事実と不足資料から確認できます。
資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。
※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。
※本記事は2026年9月1日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。
