貸借対照表は一定時点の残高を示し、資金繰り表は入出金の時期を示します。どちらか一方だけでは、短期の支払能力を十分に説明できません。
J-Net21は、流動比率を1年以内に現金化できる資産が1年以内に返済すべき負債をどれだけ上回るかを表す指標として案内しています。流動資産÷流動負債で計算します。
比率の分子には現預金だけでなく売掛金や棚卸資産等が含まれます。期日超過、貸倒懸念、滞留、陳腐化、換金費用があれば、帳簿額の全額を期限どおりの資金とみなしません。
流動負債には買掛金、短期借入金、未払金、未払税金等が含まれます。月末残高だけでなく、給与・税・社会保険・返済・仕入の実際の支払日を確認します。

決算書では流動資産が多いのに、売掛金の遅延と在庫滞留で今月の支払資金が足りない
- 比率流動比率の数字だけを業界平均や目安と比較している
- 資産売掛金の回収日と在庫の販売・換金可能性を確認していない
- 期限流動負債を合計額だけで見て、週ごとの支払集中を把握していない
この記事の結論
- 比率と差額を計算
流動比率と正味運転資本を併記します。 - 資産の質を補正
回収・販売可能性を確認します。 - 13週表へ変換
入出金日で不足を見ます。
運転資本・流動比率・短期支払能力の不足を無料相談で整理する
資料がすべて揃っていなくても相談できます。現在ある通帳、会計データ、融資資料から、どこを先に整えるべきかを確認します。
運転資本・流動比率・短期支払能力で想定される相談内容
以下は実績・成功事例ではなく、相談時に整理対象となりやすい状況を示した想定ケースです。融資条件、契約、会計処理、保存期間は各社で異なるため、自社資料と最新の公的情報で確認してください。
流動比率は高いのに月中の現金が不足する原因を分解したい
滞留売掛金と在庫を満額の短期資金にせず安全側で試算したい
貸借対照表と13週資金繰りの差を金融機関へ説明したい
短期支払能力を確認する5工程
基準日、比率、資産の質、支払日、13週判断をつなぎます。
- 01基準日を固定試算表・補助簿
- 02比率と差額を計算流動比率・正味運転資本
- 03資産の質を確認回収・販売・拘束
- 04支払日へ展開買掛・税・返済
- 0513週表で判断不足日・対策・更新
短期支払能力は比率・正味運転資本・回収確度・支払集中・最低現金で判断する
流動比率だけを合格点にしません。
比率と差額
実現可能性
不足日
確認式流動比率=流動資産÷流動負債×100/正味運転資本=流動資産-流動負債
数値は事業計画へ入れる項目を示したものです。単価・基準・審査結果を保証するものではなく、最新条件を各窓口へ確認してください。
流動比率の高さを安全と決めず売掛金・在庫の質と支払集中を13週の現金へ変換する
正味運転資本も金額で見る
流動資産から流動負債を引いた差額を確認すると、規模の違う月や資金需要額を説明しやすくなります。
当座資産でも回収遅延を確認する
売掛金が含まれる指標でも、滞留や相殺、返品、回収不能の可能性は別途点検します。
決算日だけ良く見える変動を説明する
仕入・支払・借入・回収の時期で月末残高は変わります。月中最低残高と前後月の動きを併記します。
同じ基準日の流動資産・流動負債から比率と差額を計算する
対象・締日・責任者を固定
誰がどの資料をいつ確定するかを決めます。
元資料と処理を対応
請求、給与、残高、契約、承認を追跡できる形で残します。
例外と相談期限を記録
差額や違反のおそれを上書きせず、担当と次の期限を残します。
基準日、現預金、売掛金の期日・滞留、在庫の数量・販売見込、前払等の換金可否、買掛・未払・税・借入の支払日、流動比率、正味運転資本、13週最低残高、確認者を記録します。
会計処理、税務申告、帳簿書類の保存、融資判断は事業形態や取引内容で異なります。制度の最新情報を公的機関で確認し、個別の税務判断は税理士等の有資格者へ相談してください。
現預金・売掛金・在庫等を回収日と実現可能額で点検する
流動残高から実際の入出金へ
- 現預金・拘束資金
- 売掛金・入金期日・滞留
- 在庫・販売見込・換金費用
- その他流動資産・利用制限
毎月先行する支出
- 買掛金・未払金・支払日
- 給与・税・社会保険
- 短期借入・一年内返済
- 返金・解約・臨時支出
流動比率が同じでも、現金中心の会社と滞留在庫中心の会社では支払余力が異なります。帳簿残高から確実な入出金へ置き換え、最低現金残高を下回る週と原因を確認します。

月次試算表確定後に流動残高を明細へ分解し、13週表の回収・支払と差額照合する
経理が貸借対照表残高を確定し、営業が売掛回収、在庫担当が販売・処分、購買が支払条件を更新します。経営者は最低残高と改善策を確認し、前提が崩れた日付と影響額を残します。
買掛・未払・税・返済等を支払日と優先度で並べる
| 項目 | 計算・確認方法 | 根拠資料 |
|---|---|---|
| 計算 | 流動資産÷流動負債 | 基準日を統一 |
| 資産 | 回収日・実現額・制限 | 質を補正 |
| 負債 | 支払日・確定額・優先度 | 集中を確認 |
| 資金 | 13週最低残高・不足日 | 対策を期限化 |
一つの比率を合否基準にせず、前月・前年からの変化、業種、季節性、取引条件、資産構成を説明します。会計区分が妥当かは税理士等へ確認します。
調整後の回収・支払を13週資金繰りと月次試算表へ照合する
試算表・補助簿
流動比率・正味運転資本
回収・販売・拘束
買掛・税・返済
不足日・対策・更新
売掛金は契約上の期日ではなく回収確度を反映し、在庫は販売日・粗利・回収日までつなぎます。使途や引出しに制約のある預金は自由に使える現金と分けます。
不足対策は回収促進、在庫・発注調整、支払条件の相談、投資延期、固定費見直し等を金額と期限で置きます。追加融資は審査と入金日が未確定なら候補欄に置きます。
制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。
短期支払能力の確認に用意したい資料
月次貸借対照表、総勘定元帳、預金明細、売掛金年齢表、在庫表、買掛・未払一覧、納税・社会保険予定、借入返済表、受注・発注残、13週資金繰り、差額説明を揃えます。
本記事は創業融資後の社内管理に関する一般情報です。会計・税務・社会保険・法務上の処理、契約違反、融資審査、追加融資の可否を確定するものではありません。最新の契約と公的情報を確認し、個別判断は金融機関、税理士、社会保険労務士、弁護士等へ相談してください。
創業融資サポートを利用したお客様の声
支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。






融資のアイラボの料金と支援範囲
着手金0円・成功報酬5%+税
報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。
契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。
よくある質問
申込み方法や必要書類は制度・窓口・事業内容によって異なります。個別条件は必ず担当窓口へご確認ください。
流動比率は何%なら安全ですか?
一律の合格値にせず、業種、季節性、推移、資産の質、支払日と合わせます。
流動資産が多ければ支払えますか?
売掛金の回収遅延や在庫滞留があれば、期限どおり現金にならないことがあります。
正味運転資本とは何ですか?
流動資産から流動負債を引いた差額です。比率と併記します。
在庫は全額を資金として見られますか?
販売時期、値下げ、換金費用、代金回収まで確認します。
借入金は全部流動負債ですか?
会計上の区分は返済期限等で異なるため、決算書と専門家へ確認します。
13週表と残高が合いません
基準日、未計上、税・返済、口座間移動、回収・支払予定を照合します。
金融機関へ何を示しますか?
計算式、明細、資産の質、支払日、最低残高、改善策と更新履歴を示します。
この記事の監修者・運営者情報

- 執筆・編集
- 融資のアイラボ編集部
- 監修
- 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
- 公開日
- 2026年8月10日
- 最終更新日
- 2026年8月10日
- 制度情報の確認方法
- 日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。
※記事内の相談場面を表現した写真は、内容を分かりやすく伝えるために作成したAI生成のイメージです。「お客様の声」に掲載しているお客様と監修者の写真は、実際のお客様・監修者の写真です。
確認した公式情報
制度内容や申込方法は改定される場合があります。申込時には各公式ページと窓口で最新情報をご確認ください。PDFは容量が大きい場合があるため、スマートフォンでは通信環境にもご注意ください。
- J-Net21『財務の基礎知識』
- J-Net21『貸借対照表の見方と活用について教えてください。』
- 経済産業省『ローカルベンチマーク』
- 日本政策金融公庫「創業の手引」(PDF・容量が大きい場合があります)
- 国税庁「記帳や帳簿等保存・青色申告」
- あいち産業振興機構「愛知県よろず支援拠点」
制度情報確認日:2026年8月10日
運転資本・流動比率・短期支払能力を次回融資まで逆算して整理する
流動比率を売掛金・在庫・支払日の明細へ分解し、13週の資金不足日を先に見つけます。相談時点で契約する必要はなく、現在ある資料と社内の運用から確認できます。
資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。
※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。
※本記事は2026年8月10日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。
