友人から借りたお金は、自己資金と分けて計画する

通帳に入っていても、返す約束のあるお金は借入です。誰が借り、どう事業に入れ、ほかの返済と一緒に払うかを図で整理しましょう。

架空の友人同士がカフェで借入と返済条件の書面を確認するAI生成イメージ

仕事の場面はAI生成の架空イメージです

自己資金400万円と、借入を分ける

友人借入を、自己資金に重ねない

本人の給与貯蓄400万円

友人からの借入200万円

創業融資の希望900万円

必要資金との一致を確認合計1,500万円

架空の計画例。希望900万円は未決定です。友人借入200万円を自己資金に含め、別の借入欄にも足すと二重計上になります。

資金の出所・返済義務の内訳へ →
資金の出所・返済義務の内訳

以下は融資基準や相場ではなく、計算手順を示す架空例です。

資金の出所架空の金額返済義務
本人の給与貯蓄400万円なし
友人からの借入200万円無利息・元金月5万円×40回の仮定
創業融資の希望900万円返済予定表に従う
調達合計1,500万円必要資金1,500万円と一致

友人借入200万円を本人の自己資金400万円へ含めて600万円と表示したうえで、別欄にも200万円を入れると二重計上です。自己資金、贈与、出資、借入、売掛金回収予定を性質ごとに分けます。

個人が借りる場合と、会社が借りる場合を分ける

返す相手と返す人は、契約に合わせる

友人から資金を受け取る契約の借主は誰?

創業者個人が借りる

友人 → 個人 → 会社へ出資または貸付。友人へ返す義務は個人にある。

会社が直接借りる

友人 → 会社。会社が友人へ返済する。

会社へ入れる段階も記録出資か、会社への貸付か

個人が借りて会社へ出資しても、友人への借入が消えるわけではありません。個人事業の場合は本人の借入として事業・家計の両方を確認します。

当事者・契約・資金経路・使途の確認表へ →
当事者・契約・資金経路・使途の確認表

日本政策金融公庫の創業計画書セルフチェックは、親・兄弟・知人・友人等からの借入について、借入先、内訳、返済方法を記載する構成です。通帳へ入金された事実だけで自己資金に置き換えず、次の一行が通る資料をそろえます。

個人が借りる場合:友人 → 個人 → 事業への使用。会社が直接借りる場合:友人 → 会社。契約上の借主と実際の返済者を照合します。

確認項目資料説明する内容
貸主と原資氏名、送金記録誰から、いつ、いくら受領したか
契約条件借用書・契約書利息、返済日、期間、期限前返済等
受取後の流れ通帳、事業口座受領から使用までの経路を省略せず説明する
使途見積書、請求書設備・運転資金のどこへ使うか
返済能力全借入返済表金融機関返済と同時に払えるか

翌月分の支払後は8万円、税・修理等は別

月末から翌月前半までの支払い例
  1. 月末・翌月の支払い前現金68万円
  2. 翌月の二つの返済金融機関18万円+友人5万円 → 残45万円
  3. 翌月前半の固定支出25万円 → 残20万円
  4. 生活費を引く
    税・修理等は別
    12万円 → 残8万円

個人事業者の架空例。当月分は支払済み、翌月は入金前にこれらを支払う仮定です。税金・修理などの追加支出は含めていません。

支払いの時点をそろえた現金計算へ →
支払いの時点をそろえた現金計算
時点・支払う項目架空の金額残高
月末現金(翌月の支払い前)68万円68万円
翌月の金融機関返済18万円50万円
翌月の友人への返済5万円45万円
翌月前半の固定支出25万円20万円
翌月の生活必要額(税・修理等の前)12万円8万円

8万円では売上遅延や修理に弱い可能性があります。返済開始を遅らせる合意、返済額の変更、必要資金の縮小は口約束にせず、貸主と申込先へ確認したうえで契約と資金繰り表をそろえます。

個人事業者の架空例です。月末68万円は当月分の支払後で、ここから引く返済・固定支出・生活費はすべて翌月分です。翌月前半に入金がなく、これらを先に支払う条件で8万円になります。税金・修理・その他の支出は別途見込みます。

借用書・振込・使い道を、一本につなぐ

お金の流れをたどれる資料にする
  1. 合意を書面にする当事者・金額・利率・返す日・変更方法
  2. 契約どおりに受け取る送金元・受取口座・日付を記録
  3. 事業への移動を記録会社へ入れるなら出資・貸付を区別
  4. 使途と返済を照合見積り・支払い・全借入の返済表

無利息でも元金返済は残ります。既に現金で受け取った場合も、事実を変えず経路を説明します。

契約・送金・返済余力を示す資料へ →
契約・送金・返済余力を示す資料
借入の事実を示す資料

契約・入金の整合

  • 金銭消費貸借契約等の合意資料
  • 貸主口座から借主口座への送金
  • 個人から会社への出資・貸付記録
  • 資金使途の見積・契約・支払
返済余力を示す資料

資金繰り・家計の確認

  • 公庫・銀行・カード等の全返済
  • 友人借入の開始月・月額・期限
  • 創業者の家計支出と生活予備費
  • 売上遅延時の条件変更手順

前の1,500万円とは別の架空例です。必要資金700万円を、本人貯蓄200万円、友人借入200万円、公庫希望300万円で調達するなら、自己資金は200万円、友人借入は別の負債として表示します。合計700万円が必要資金と一致し、返済後も残高が保てるかを確認します。

入金が遅れる月でも、二つの返済を払えるか

利益ではなく、支払日前の現金で確認

売上の入金を後ろへずらして試算

残高を保てる

金融機関・友人への返済予定を一表で管理

必要な現金を割り込む

金額・開業支出・返済条件を見直して再計算

  1. 条件変更が必要なら返済期限前に貸主と相談
  2. 合意と説明をそろえる契約・資金繰り・金融機関への説明を更新

返済の延期や減額を一方的に決めません。本人と会社の支出を混ぜず、必要な生活費も別に確保します。

月次資金繰りと返済条件を変える場合の確認へ →
月次資金繰りと返済条件を変える場合の確認
01必要資金を確定

設備・運転・生活予備

02資金の性質を分類

自己資金・借入・出資・贈与

03契約と送金を一致

当事者・金額・日付・口座

04全返済を月次化

金融機関・友人・既存債務

05申込先へ説明

調達表・契約・資金繰り

返済余力は利益だけでなく現金で確認します。売上の入金日、仕入支払、家賃、給与、税金、金融機関返済、友人返済を月別に置き、最低残高が必要運転資金を下回らないかを見ます。

友人への返済を後順位にする、業績連動にするなどの条件を検討する場合も、口頭の理解だけに頼らず、契約上・税務上の扱いを専門家へ確認します。金融機関への説明と実際の返済を一致させます。

制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。

名古屋市西区那古野・円頓寺商店街の実景

愛知県・名古屋市西区那古野・円頓寺商店街

返す日と使い道を書面に

名古屋・円頓寺商店街の実景です。地域で創業し、知人に資金を借りる場合も、事業の使い道と返済予定を記録します。写真の店舗や人物が借入事例という意味ではありません。

名古屋市西区那古野・円頓寺商店街/2019年9月22日撮影。現在の様子とは異なる場合があります。写真:Evelyn-rose(Wikimedia Commons原典)/CC0 1.0。縮小・WebP変換。同ライセンスで利用。

必要な準備を項目別に確認

友人借入の返済義務と説明の範囲

友人間の借入でも、返す合意があれば会社や創業者にとって負債です。個人で借りて会社へ出資するのか、会社が直接借りるのかでも契約当事者と会計処理が変わります。名義だけを変えず、実際の借主、受取口座、会社への移動、返済者を一致させます。

契約書には、当事者、元金、交付日、目的、利率、返済日、返済方法、期限前返済、遅れた場合、変更方法などを記載します。無利息や据置を予定する場合も口頭で済ませず、法務・税務上の取扱いを専門家へ確認します。

融資申込では、友人借入を含めた調達総額と、設備・運転資金の必要額を一致させます。借入金を自己資金へ入れ替えて借入依存度を小さく見せず、金融機関返済と友人返済を同じ月次資金繰りへ置きます。

返済を売上が出たら始めるという曖昧な約束は、友人関係と資金繰りの双方を不安定にします。基準ケースだけでなく売上が遅れるケースを作り、どちらの返済も続けられるか、条件変更を誰がいつ判断するかを申込前に確認します。

自己資金と友人借入の公式記入欄
この記事で扱う範囲
友人・知人から借りる前に確認したい想定相談例
検討段階の論点を具体化
想定相談例1

受領済み200万円を自己資金と分け、借用書と通帳履歴を整理したい

想定相談例2

金融機関返済と友人への月5万円返済を同時に払えるか試算したい

想定相談例3

返済条件の変更や贈与への切替を契約・税務面から確認したい

ここに挙げた内容は実際のお客様の事例や融資実績ではなく、検討内容を示す想定例です。

個人が借りて会社へ入れる二段階を省略しない

友人から創業者個人へ、個人から会社へという二つの関係があります。後段が出資か役員借入金かを決め、会社から誰へ返済するのかを明確にします。

無利息なら契約不要とは考えない

無利息でも元金返済、期限、変更方法は必要です。税務上の論点や当事者間の紛争を避けるため、個別契約を専門家へ確認します。

返済できないときの連絡ルールも決める

返済日前の何日前に連絡するか、条件変更は書面合意とするか、事業情報をどこまで共有するかを決めます。友人関係に頼った曖昧な運用を避けます。

友人借入を自己資金と区別して申告する
当事者

誰が誰から借りるか

個人・法人・共同創業者を区別します。

条件

返済義務を具体化

利率、開始月、月額、期限を定めます。

余力

全債務を合算

慎重ケースの最低残高を確認します。

借入一覧には、貸主、借主、関係、契約日、交付日、元金、利率、据置、初回返済、月額、最終期限、返済口座、現在残高、条件変更方法、会社への資金移動、対応する会計科目を記載します。契約書の作成や税務・会計処理は専門家へ確認します。

自己資金、既存借入、必要資金、売上・原価の見通し、必要書類、審査上の取扱いは、申込先、制度、事業内容、個別事情で異なります。公式情報と申込先の最新案内を優先してください。融資の可否、金額、利率、返済期間等は金融機関等が審査して決定します。

友人返済を6か月据え置く案と開業翌月から返す案で、最低残高を比較する
契約前に返済を試算

返済条件は融資を有利に見せるためではなく、実行できる内容にします。売上が計画比70%の月でも、家賃、給与、仕入、公庫返済、友人返済を払えるかを確認し、無理なら金額や調達構成を見直します。

自己資金・友人借入・出資・贈与の違い
項目計算・確認方法根拠資料
自己資金本人形成・返済義務なし形成履歴と投入額
友人借入返済義務あり契約・送金・返済表
友人の出資持分・権利を伴う会社法・契約を確認
贈与返済不要の移転意思・税務・入金を確認

同じ友人からの資金でも、借入、出資、贈与では権利義務が異なります。融資申込のために名称だけを選ばず、実際の合意と資金移動に合わせます。

友人借入を説明する資料と、現金受領済みの場合
必要資金見積・契約・運転資金明細
自己資金本人通帳・形成履歴
友人借入契約・送金・返済予定
会社移動払込・会社通帳・元帳
他債務残高・月額・完済予定
資金繰り基準・慎重ケースの月次残高

現金手渡しは経路を説明しにくいため、契約と送金記録が残る方法を検討します。既に手渡し済みなら、事実を変えず、受領日、金額、目的、受領者、原資を申込先へ相談します。

本記事は友人・知人からの資金調達を一般的に整理するものです。契約の有効性、利息、贈与、出資、税務・会計、融資審査を確定しません。弁護士、司法書士、税理士等と申込先へ確認してください。

この内容を具体化する補足記事
本文の根拠となる公式情報

創業融資サポートを利用したお客様の声

創業支援を利用した方の公開事例です。各事例で友人・知人からの借入、自己資金評価、返済条件があったことを示すものではありません。

支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。

融資のアイラボの料金と支援範囲

着手金0円・成功報酬5%+税

報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。

候補制度の整理必要資金の確認創業計画書の作成支援提出資料の確認面談質問の準備申込前後の進行整理

契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。

よくある質問

申込み方法や必要書類は制度・窓口・事業内容によって異なります。個別条件は必ず担当窓口へご確認ください。

友人から借りたお金があると申し込めませんか?

借入があるだけで一律に結論は決まりません。資金の性質、契約、使途、全体の返済余力を整理し、申込先が審査します。

友人借入を自己資金として書けますか?

返済義務がある資金は自己資金と区別します。創業計画書でも親族・友人等からの借入は別項目です。

口約束でもよいですか?

当事者、金額、期限、利率、返済方法等を書面で明確にすることを検討し、専門家へ確認してください。

無利息なら返済負担に入れなくてよいですか?

利息がなくても元金返済があります。開始月、月額、期限を資金繰りへ入れます。

現金で受け取ってもよいですか?

資金経路を説明しにくくなります。既に受領済みなら事実を変えず、必要な補足資料を申込先へ確認します。

友人に会社の株を渡す場合も借入ですか?

出資なら持分や権利を伴い、借入とは異なります。会社法・契約・税務を専門家へ確認します。

返済を融資実行後に変更できますか?

当事者間の契約と金融機関へ説明した内容を確認し、必要な合意や連絡を行います。自己判断で記録と異なる返済をしないようにします。

この記事の監修者・運営者情報

監修者 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川康平
監修者

石川 康平

五常コンサルティング株式会社 代表取締役

2024年の問い合わせ・ヒアリング対応300件をもとに、創業融資の支援範囲・料金・制度情報について確認しています。

五常コンサルティング株式会社の公式サイトを見る

執筆・編集
融資のアイラボ編集部
監修
五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
公開日
2026年8月12日
最終更新日
2026年9月11日
制度情報の確認方法
日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。

※冒頭の仕事の写真はAI生成の架空イメージです。出典を記した地域写真は実景です。お客様の声・監修者の写真は実際の人物です。

確認した公式情報

2026年9月11日の再確認:公庫セルフチェックの資金計画欄で、自己資金と親・兄弟・知人・友人等からの借入および返済方法の区分を確認しました。個別契約・会社法・税務の適用判断は再確認の対象外です。所在地・営業内容に合う条件は各窓口へ確認してください。

制度内容や申込方法は改定される場合があります。申込時には各公式ページと窓口で最新情報をご確認ください。PDFは容量が大きい場合があるため、スマートフォンでは通信環境にもご注意ください。

旧版の制度情報確認日:2026年8月27日

日本政策金融公庫「創業の手引・セルフチェック:事業の見通し」

日本政策金融公庫「インターネット申込FAQ」Q7-2

友人・知人から借りる創業資金の整理の確認表を整える

友人資金の性質、契約、入金経路、会社への移動、全返済後の残高を一枚へまとめます。資料が完成していなくても、事実を変えず、現在分かる数字と未確認事項から整理できます。

資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。

※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。

※旧版は2026年8月27日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。

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