一部実行には、希望額より承認額が少ない場合、承認額の一部だけ契約する場合、分割で送金される場合、複数先の一方だけ実行される場合があります。同じ言葉でも報酬計算の前提は異なります。
日本政策金融公庫は、民間金融機関との協調融資に取り組み、創業分野でも公庫と民間金融機関の融資商品を組み合わせた商品があると案内しています。複数先を検討する案件では、支援契約の対象先と対象額を先に書きます。
成功報酬の基準が承認額、契約額、実行額、調達総額のどれか、最低報酬、消費税、実費、他社借入や自己調達を含むかを確認します。名称だけから計算方法を推測しません。
融資契約と支援契約は別です。金融機関が一部承認した事実と、支援会社へいくら支払うかを同じものと考えず、契約条項、見積、請求条件、当事者の書面回答を照合します。

公庫だけ先に入金されたが、民間金融機関分を含む成功報酬を請求されるか不安
- 金額希望・承認・契約・実行のどれが報酬基準か不明
- 対象公庫、銀行、制度融資、既存相談先を含む範囲が曖昧
- 時点承認通知、契約、初回入金、全額入金のいつ請求されるか不明
この記事の結論
- 四つの金額を分ける
希望額、承認額、契約額、実行額を先別に記録します。 - 契約対象を確定する
対象金融機関、紹介前案件、借換、追加枠、分割実行を確認します。 - 請求時点と戻しを確認
一部実行、中止、失効、返金、追加請求の条件を書面化します。
料率だけでは決まらない。母数、対象先、発生時点、最低額、税・実費を確認する
融資の希望、承認、契約、実行は別の段階です。金融庁の監督指針は金融サービス仲介業者の顧客説明や手数料等を扱っていますが、すべての融資コンサルが同じ登録区分に該当するわけではありません。サービス名ではなく、実際の業務内容、資格・登録、契約条項を確認します。
| 確認項目 | 契約へ書く内容 | 証拠 |
|---|---|---|
| 計算母数 | 承認額・契約額・実行額等 | 契約条項、金融機関書面 |
| 対象先 | 公庫、銀行、保証付等を列挙 | 申込・入金先別一覧 |
| 発生時点 | 承認、契約、各着金等 | 日付と請求条件 |
| 最低報酬 | 率計算との高い方か | 見積・契約 |
| 税・実費 | 税込総額と別途費用 | 請求例 |
| 中止・減額 | 辞退、失効、一部実行 | 返金・解約条項 |
先別台帳で一つの資金を一度だけ数える
| 記録欄 | 内容 | 照合先 |
|---|---|---|
| 金融機関・制度 | 支店、商品、保証等 | 支援対象条項 |
| 四つの金額 | 希望、承認、契約、実行 | 金融機関書面 |
| 入金 | 日付、口座、金額 | 通帳・明細 |
| 既請求 | 母数、率、税、実費 | 請求書・領収書 |
料率5%+消費税10%でも、承認額基準66万円、実行額基準55万円となる架空例
有効な契約条件を示すものではなく、差を確認するための架空例です。
| 架空の基準 | 母数 | 本体5% | 税込総額 |
|---|---|---|---|
| 希望額 | 1,500万円 | 75万円 | 82万5,000円 |
| 承認額 | 1,200万円 | 60万円 | 66万円 |
| 契約額 | 1,000万円 | 50万円 | 55万円 |
| 実行額 | 1,000万円 | 50万円 | 55万円 |
契約書に「成功」と「調達額」の定義がなければ、表を示して請求額を質問します。最低報酬33万円がある場合は、実行400万円×5%×1.1=22万円とのどちらを採るかも確認します。
公庫600万円、銀行400万円を各着金時に5%+税なら合計55万円の架空例
| 架空の着金 | 対象額 | 報酬本体 | 税込 |
|---|---|---|---|
| 公庫の着金 | 600万円 | 30万円 | 33万円 |
| 銀行の着金 | 400万円 | 20万円 | 22万円 |
| 合計 | 1,000万円 | 50万円 | 55万円 |
支援対象が公庫だけなら銀行400万円を含めないのか、協調融資全体を対象とするのかを契約前に明示します。同じ1,000万円が「契約時」と「分割着金時」の両方で請求対象にならないかも請求履歴で照合します。
一部実行・協調融資の成功報酬確認で想定される相談内容
以下は実績・成功事例ではなく、相談時に整理対象となりやすい状況を示した想定ケースです。融資条件、契約、会計処理、保存期間は各社で異なるため、自社資料と最新の公的情報で確認してください。
公庫は実行されたが銀行分は審査中で、報酬対象額と請求時期を確認したい
承認額の一部だけ契約した場合の最低報酬と税込総額を計算したい
既に自分で相談していた金融機関が後から協調融資へ加わる場合の対象範囲を確認したい
一部実行時の報酬を確認する5工程
先の列挙、四金額、条項、ケース計算、精算の順です。
- 01全申込先を列挙制度・金額・申込経路
- 02四金額を記録希望・承認・契約・実行
- 03報酬条項を抽出対象・率・最低・税
- 04三ケースを計算全額・一部・一方のみ
- 05請求と精算を確認確定日・追加・返金
成功報酬は融資結果の呼び方ではなく契約の対象額と確定時点で計算する
先別の実績と条項を一行ずつ対応させます。
既存・追加も確認
四段階を分離
追加・精算も確認
確認の組合せ支払総額=契約上の対象額×料率+最低報酬調整+消費税+合意済み実費
一部実行・協調融資の成功報酬確認について判断軸を整理した図です。個別案件の処理結果や融資条件を確定するものではないため、実際の画面表示と日本公庫の案内を優先してください。
この事業で融資前に数値化するポイント
協調融資と別々の申込を区別する
連携商品、同時検討、別時期の追加申込では契約関係が異なります。各金融機関と支援契約の範囲を確認します。
承認と実行を同じにしない
承認後に契約条件を受け入れない、期限までに要件が整わないなどで実行額が変わる場合があります。
最低報酬が計算結果を上回る場合を確認する
一部実行で料率計算額が小さくても最低報酬が適用される契約があります。総額例で確認します。
希望額・承認額・契約額・実行額を分ける
先別に四段階を記録
希望・承認・契約・実行を分けます。
対象先を名称で列挙
公庫・銀行・保証協会等を確認します。
請求確定日を確認
通知・契約・着金を分けます。
計算表には、金融機関、制度、希望額、承認額、契約額、実行予定日、実行額、報酬対象額、率、最低報酬、消費税、実費、請求日、未実行時の精算、確認根拠を記録します。
支援範囲、報酬、成果物、解除条件は個別契約で異なります。契約書と当事者の書面回答を優先し、紛争性のある判断は弁護士等へ確認してください。融資の可否、金額、資金使途、条件は金融機関等が審査して決定します。
成功報酬率と最低報酬・税・実費を確認する
金融機関・制度ごとの希望から実行まで
- 希望額と申込額
- 承認・内諾として示された額
- 金銭消費貸借契約の額
- 実際の入金額と入金日
毎月先行する支出
- 報酬対象先・対象額・成功の定義
- 料率・最低報酬・消費税・実費
- 分割実行・一部辞退・失効の扱い
- 他社調達・既存案件・追加融資の除外
例として公庫600万円、銀行400万円を希望し、公庫500万円だけ実行された場合も、500万円のみを基準にするとは限りません。契約条項の対象額と対象先を確認し、計算例を当事者へ書面で示して回答を求めます。

率の質問ではなく、実際の先別金額を入れた三ケースを契約前に示す
全額実行、一部実行、一方のみ実行の請求額を計算してもらい、最低報酬、税、実費、請求時点を含む総額を確認します。
複数金融機関と協調融資の対象範囲を列挙する
| 項目 | 計算・確認方法 | 根拠資料 |
|---|---|---|
| 全額実行 | 全先・全額が契約どおり入金 | 通常計算と請求日 |
| 減額・一部 | 承認・契約・入金が希望未満 | 対象額と最低報酬 |
| 一方のみ | 複数先の一部だけ実行 | 対象先と追加請求 |
| 分割・失効 | 入金日が複数、残額未実行 | 確定・精算・返金 |
口頭で『実行額に対して』と説明された場合も、複数先の合算、既に相談中の案件、分割実行、借換・追加融資を含むか契約書の用語と照合します。
一部実行・中止・失効・分割送金の扱いを確認する
制度・金額・申込経路
希望・承認・契約・実行
対象・率・最低・税
全額・一部・一方のみ
確定日・追加・返金
報酬支払日を融資入金日と同じにせず、請求期限、消費税、実費を資金繰りへ入れます。一部実行でも開業できるか、報酬支払後の運転資金が不足しないかを確認します。
未実行分を別の借入で補う場合、その調達も報酬対象になるか、追加契約が必要かを事前に確認します。
制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。
報酬計算の相談で用意したい資料
金融機関の通知と支援会社の請求書を分けて保存し、契約条項のどの文言に基づく計算か確認します。不一致がある場合は支払前に書面で照会します。
本記事は一部実行・複数先における報酬確認の一般的方法です。個別契約の解釈、支払義務、紛争解決を判断する法律相談ではありません。
創業融資サポートを利用したお客様の声
支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。






融資のアイラボの料金と支援範囲
着手金0円・成功報酬5%+税
報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。
契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。
よくある質問
申込み方法や必要書類は制度・窓口・事業内容によって異なります。個別条件は必ず担当窓口へご確認ください。
実行額だけに成功報酬がかかりますか?
一律ではありません。契約上の対象額、成功の定義、最低報酬を確認します。
承認額と入金額が違う場合はどうしますか?
希望・承認・契約・実行を分け、計算例を当事者へ書面で確認します。
公庫と銀行の両方が対象ですか?
契約によります。金融機関・制度を名称で列挙して確認します。
分割で入金された場合、毎回請求されますか?
請求確定時点、分割請求、全額入金後の精算を契約で確認します。
未実行分に報酬はかかりますか?
一律には答えられません。失効、中止、一部辞退の条項を確認します。
最低報酬は一金融機関ごとですか?
契約の単位によります。案件単位か金融機関単位か質問します。
請求に疑問があるときはどうしますか?
契約、見積、承認・入金資料、請求書を照合し、根拠条項を確認します。紛争性があれば専門家へ相談します。
この記事の監修者・運営者情報

石川 康平
五常コンサルティング株式会社 代表取締役
2024年の問い合わせ・ヒアリング対応300件をもとに、創業融資の支援範囲・料金・制度情報について確認しています。
- 執筆・編集
- 融資のアイラボ編集部
- 監修
- 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
- 公開日
- 2026年8月12日
- 最終更新日
- 2026年8月28日
- 制度情報の確認方法
- 日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。
※記事内の相談場面を表現した写真は、内容を分かりやすく伝えるために作成したAI生成のイメージです。「お客様の声」に掲載しているお客様と監修者の写真は、実際のお客様・監修者の写真です。
確認した公式情報・補足資料
制度・法令は公的機関や専門団体の公式情報を優先して確認し、民間事業者のページはサービス内容や比較観点を補う資料として参照しています。申込・契約時は、各公式ページと契約書面で最新情報をご確認ください。
- 公式:日本政策金融公庫「民間金融機関との連携の取り組みについて」
- 公式:日本政策金融公庫「創業予定の方」
- 補足:金融庁『金融サービス仲介業者向けの総合的な監督指針』
- 補足:金融庁『法令適用事前確認手続回答書(貸金業法上の媒介)』(PDF・容量が大きい場合があります)
情報確認日:2026年8月28日
一部実行・協調融資の成功報酬を契約・申込前の確認表にまとめる
金融機関ごとの希望・承認・契約・実行額を並べ、報酬対象と請求時点を確認します。相談時点で契約する必要はなく、現在ある資料から未確認事項と次の行動を整理できます。
資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。
※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。
※本記事は2026年8月28日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。
