在庫が多いと、損益計算書だけでは資金不足の原因が見えにくくなります。仕入時に現金が出て、販売しても掛売りや決済サイクルで入金が後になるためです。在庫金額だけでなく、発注から入金までの期間を確認します。
まず棚卸しを行い、帳簿数量と実在庫を照合します。商品、原材料、仕掛品、製品、消耗品等の区分や評価は事業と会計処理で異なるため、税理士等へ確認します。破損、期限、旧型、返品予定など販売可能性も別記します。
次に発注済み未入荷とキャンセルできない仕入を加えます。現在庫だけ減らしても、大量の発注残が届けば資金は再び固定されます。最低発注量、リードタイム、送料、欠品損失と発注量削減の効果を比較します。
値下げ処分は現金化を早める一方、粗利とブランド、既存顧客、返品条件へ影響します。商品群別に通常販売、販促、セット、仕入先交渉、発注停止、廃棄等を検討し、会計・税務・契約は専門家へ確認します。

帳簿上は資産でも、給与・家賃・返済に使える現金が不足する
- 実在庫帳簿数量と倉庫・店舗・委託先の数量が一致しない
- 発注残未入荷の注文と支払予定を資金表へ入れていない
- 採算値引き後の粗利・手数料・送料・返品を見ていない
この記事の結論
- 実在庫を確定
商品群別に数量・原価・販売可能性を確認します。 - 発注残まで含める
未入荷・未払を資金繰りへ反映します。 - 現金化時期を見る
販売日ではなく入金日まで追います。
創業融資後の在庫過多対策の不足を無料相談で整理する
資料がすべて揃っていなくても相談できます。現在ある通帳、会計データ、融資資料から、どこを先に整えるべきかを確認します。
創業融資後の在庫過多対策で想定される相談内容
以下は実績・成功事例ではなく、相談時に整理対象となりやすい状況を示した想定ケースです。融資条件、契約、会計処理、保存期間は各社で異なるため、自社資料と最新の公的情報で確認してください。
EC在庫が増え、決済入金前にカード仕入の支払が来る状況を整理したい
店舗・倉庫・委託先の数量差と発注残を一枚にしたい
滞留品の値引きと発注停止が13週間の現金へ与える効果を比較したい
在庫から現金回収までを短くする流れ
実在庫、発注残、販売施策、入金時期、次回発注を一続きで管理します。
- 01実地棚卸場所別数量・状態・所有関係
- 02商品群へ分類主力・季節・滞留・不良等
- 03発注残を追加納期・支払・取消・最低ロット
- 04施策を試算粗利・現金化・顧客影響
- 0513週表へ反映販売入金・仕入支払・最低残高
在庫対策は回転・粗利・現金化時期で優先する
在庫金額だけでなく、施策後にいついくら入るかを比較します。
商品群別に判定
販売経路別に計算
13週表へ反映
確認式現金化見込=販売入金-追加販売費-今後の関連支払
数値は事業計画へ入れる項目を示したものです。単価・基準・審査結果を保証するものではなく、最新条件を各窓口へ確認してください。
在庫を現金化するために数値化するポイント
粗利率が高くても回収が遅ければ現金は減る
高粗利商品でも大量に仕入れ、販売まで長く、入金も遅ければ資金を固定します。粗利率と回転期間を同時に見ます。
欠品回避と過剰在庫の間に発注ルールを置く
発注点、安全在庫、リードタイム、最小ロット、季節変動を商品群別に設定し、担当者の感覚だけで追加発注しない運用にします。
処分前に証拠と承認を残す
値下げ、返品、廃棄等は、対象、数量、理由、価格、承認、写真、証憑を残し、会計・税務処理と契約条件を確認します。
帳簿在庫・実在庫・発注残を照合する
数量と状態を確認
保管場所別に実在庫を数えます。
売価から全変動費を控除
値引き後粗利も確認します。
在庫+発注残で判断
納期・最小ロット・取消条件を記録します。
棚卸資産の範囲、評価方法、評価損、廃棄、返品、家事消費等の税務・会計処理は個別に異なります。実物と証憑を残し、処理前に税理士等へ確認してください。
会計処理、税務申告、帳簿書類の保存、融資判断は事業形態や取引内容で異なります。制度の最新情報を公的機関で確認し、個別の税務判断は税理士等の有資格者へ相談してください。
商品群別に粗利・回転・滞留を確認する
在庫に固定された現金
- 商品・原材料・包材・輸送・関税等
- 発注残・前払・最低ロット・保管料
- 検品・加工・人件費・廃棄・返品費用
- 借入返済・給与・家賃等の固定支払
毎月先行する支出
- 通常価格・値引価格・手数料控除後粗利
- 店舗・EC・卸・委託等の販売経路
- 締日・検収・決済手数料・実際の入金日
- 返品・キャンセル・ポイント・広告の影響
在庫削減額と現金増加額は同じとは限りません。すでに支払済みの商品が販売されても、手数料、送料、税、広告、返品が発生し、入金も後日になるため、施策別の入金額と時期を13週表へ置きます。

在庫削減策を、粗利と入金時期まで比較する
利益が出ていても、入金より先に支払と返済が来れば現金は不足します。予定を一つの時間軸へ並べ、最も残高が低い時期と、その前に実行する対策を決めます。数字は毎週または毎月更新し、予測と実績の差も残します。
発注量・販売価格・回収条件を見直す
| 項目 | 計算・確認方法 | 根拠資料 |
|---|---|---|
| 主力在庫 | 回転・粗利・欠品影響が高い | 販売予測に合わせ補充 |
| 長期滞留 | 一定期間動いていない | 原因と販売可能性を確認 |
| 発注残 | 未入荷・未払・取消条件あり | 納期と支払を資金表へ反映 |
| 不良・期限等 | 破損・旧型・期限・返品予定 | 区分し専門家へ処理確認 |
回転期間の基準は業種、季節、商品寿命で異なります。全商品へ一律日数を当てず、商品群ごとに仕入日、最終販売日、数量、原価、売価、販売期限、補充リードタイムを確認します。
在庫削減が現金へ変わる時期を試算する
場所別数量・状態・所有関係
主力・季節・滞留・不良等
納期・支払・取消・最低ロット
粗利・現金化・顧客影響
販売入金・仕入支払・最低残高
在庫対策前、発注抑制後、値引・販促実施後の3ケースを作ります。売上高だけでなく、粗利、追加広告、送料、手数料、返品、仕入支払、実際の入金日を置きます。
資金不足が近い場合でも、架空売上、循環取引、根拠のない在庫評価で数字を良く見せません。実在庫と契約に基づき、金融機関へ現状、原因、発注ルール、販売施策、資金繰りを説明します。
制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。
金融機関・税理士へ示す資料を整える
棚卸表の基準日、作成者、保管場所、差異、修正理由を残します。委託在庫、預け在庫、他社所有品を自社資産と混同せず、所有関係と契約を確認します。
本記事は創業融資後の資金管理を整理する一般的な情報です。融資条件、返済、税務、会計処理、契約変更は個別に異なります。自己判断で資金使途や支払条件を変更せず、金融機関、税理士等の専門家、契約先へ確認してください。
創業融資サポートを利用したお客様の声
愛知県内で創業支援を利用した方の公開事例です。各事例の在庫量、回転期間、資金繰り改善結果を示すものではありません。
支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。






融資のアイラボの料金と支援範囲
着手金0円・成功報酬5%+税
報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。
契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。
よくある質問
申込み方法や必要書類は制度・窓口・事業内容によって異なります。個別条件は必ず担当窓口へご確認ください。
在庫は資産なのに、なぜ資金繰りが苦しくなりますか?
仕入時に現金が出て、販売・入金まで使える現金へ戻らないためです。損益と資金の時間差を確認します。
在庫回転の適正日数は何日ですか?
業種、商品寿命、季節、仕入条件で異なります。商品群別の実績と必要在庫から自社基準を作ります。
値下げして現金化すべきですか?
粗利、追加費用、入金時期、ブランド、既存顧客への影響を比較して判断します。
発注済み未入荷も在庫表へ入れますか?
実在庫とは分けつつ、将来の数量と支払として発注残一覧と資金繰りへ反映します。
棚卸差異が出たらどうしますか?
入出庫、返品、破損、移動、計数、盗難等を確認し、理由・修正・承認を記録します。会計処理は専門家へ確認します。
廃棄すれば税金が減りますか?
一律に断定できません。事実、数量、理由、証拠を残し、実行前に税理士等へ確認してください。
金融機関へ何を説明しますか?
実在庫、発注残、滞留原因、発注ルール、販売施策、粗利、13週資金繰り、必要資金を根拠とともに整理します。
この記事の監修者・運営者情報

- 執筆・編集
- 融資のアイラボ編集部
- 監修
- 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
- 公開日
- 2026年8月8日
- 最終更新日
- 2026年8月8日
- 制度情報の確認方法
- 日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。
※記事内の相談場面を表現した写真は、内容を分かりやすく伝えるために作成したAI生成のイメージです。「お客様の声」に掲載しているお客様と監修者の写真は、実際のお客様・監修者の写真です。
確認した公式情報
制度内容や申込方法は改定される場合があります。申込時には各公式ページと窓口で最新情報をご確認ください。PDFは容量が大きい場合があるため、スマートフォンでは通信環境にもご注意ください。
- 国税庁「棚卸しの手続」
- 中小企業庁「早期経営改善計画策定支援」
- 日本政策金融公庫「創業支援」
- 日本政策金融公庫「創業の手引+」(PDF・容量が大きい場合があります)
- 国税庁「記帳や帳簿等保存・青色申告」
- あいち産業振興機構「愛知県よろず支援拠点」
制度情報確認日:2026年8月8日
在庫に固定された資金と次回発注量を見直す
実在庫・発注残・粗利・販売入金を13週資金繰りへつなぎ、資金不足を避ける発注と販売の順序を整理します。相談時点で契約する必要はなく、現在ある資料と社内の運用から確認できます。
資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。
※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。
※本記事は2026年8月8日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。
