貸金業法は、『貸金業』の定義と登録制度を定めています。金銭の貸付けや金銭貸借の媒介を業として行う場合が問題になりますが、金融機関の種類、適用除外、行為の具体像などにより個別整理が必要です。条文の一部だけを見て契約相手を登録業者・無登録業者と断定しません。
創業融資支援には、事業計画の整理、必要書類の確認、面談練習、申込操作の説明、金融機関候補の情報提供、担当者との日程調整など複数の行為があります。一方、借り手と貸し手の間で契約成立へ向けた条件交渉や意思の取り次ぎを行う場面もあり得ます。業務名ではなく、一つずつ行為を記録します。
金融庁の登録貸金業者情報検索サービスは、貸金業者の登録確認に使える公式手段です。ただし、検索に出ないという一事だけで、創業計画支援会社の業務が直ちに違法だと決めるものではありません。相手が何の登録を表示し、どの法人・営業所・登録番号に対応するかを確認します。
日本政策金融公庫や銀行等の融資と、民間支援会社が自ら行う貸付け、貸付契約の媒介、一般的な経営支援は同じ制度ではありません。支援契約書に『紹介』『仲介』『媒介』『代理』『交渉』等の語がある場合は、具体的に誰が何をするのかを書面で質問します。

支援会社から『提携金融機関を紹介し、融資成立まで交渉する』と言われたが、必要な登録と業務範囲をどう確認するか分からない
- 主体貸す金融機関、契約する支援会社、担当者の関係が曖昧
- 行為紹介、連絡、条件交渉、申込補助、媒介が一式表記になっている
- 登録広告の登録番号と契約法人・営業所が一致するか確認していない
この記事の結論
- 貸し手を特定
公庫、銀行、貸金業者、支援会社を分けます。 - 行為を時系列化
誰が誰へ何を伝え、どこまで判断・交渉するか確認します。 - 公式窓口へ照会
登録番号と登録要否を自己判断せず確認します。
計画整理は直ちに媒介とは限らないが、契約成立へ向けた一連の行為で総合判断する
貸金業法は、業として行う金銭の貸付けまたは金銭の貸借の媒介を貸金業と定義しています。金融庁の金融サービス仲介業者向け監督指針も、一連の行為の一部だけを取り出して登録不要と判断するのは適切でないと案内しています。
| 行為 | 確認する事実 | 判断方法 |
|---|---|---|
| 一般情報・計画整理 | 制度説明、収支の計算支援 | 具体的契約成立への関与を確認 |
| 単純紹介 | 勧誘せず連絡先・リンクだけ提供 | その後の交渉・手続へ関与しないか |
| 商品説明・推奨 | 特定商品の選択を促す説明 | 勧誘目的と一連の行為を確認 |
| 申込書対応 | 受領・回収か、内容確認・修正までか | 監督指針の例示と照合 |
| 交渉・契約成立支援 | 条件交渉、契約成立への尽力 | 行政窓口・弁護士へ確認 |
表の一行だけで結論を出しません。誰の依頼で、誰から報酬を受け、どの時点まで関与し、本人と金融機関の間で何を伝えるかを時系列で確認します。
相談から融資契約まで、本人・支援者・金融機関の担当を6段階で固定する
| 段階 | 本人 | 支援者 | 金融機関 |
|---|---|---|---|
| 1 相談 | 目的・期限・予算を伝える | 業務範囲・資格・報酬を開示 | 公式制度を案内 |
| 2 契約前 | 契約・解約・個人情報を確認 | 成果物と担当者を明記 | 支援会社との提携有無を確認可能 |
| 3 計画作成 | 事実・通帳・見積を提供 | 計算・文章化を補助 | 申込書類を案内 |
| 4 申込 | 内容を確認し本人名義で対応 | 許された範囲で不足確認 | 受付・追加資料を連絡 |
| 5 面談・審査 | 本人が計画を説明 | 事前練習・資料整理 | 本人へ質問・審査 |
| 6 契約・入金 | 条件を理解し契約 | 契約代行を当然視しない | 契約・送金を案内 |
日本政策金融公庫の公式手続では、申込者本人との面談・審査、決定後の契約手続、送金が案内されています。支援者が審査を決める、融資成立を保証する、本人に代わってすべて回答するとの説明は確認が必要です。
登録番号が見つかっても、法人名・営業所・有効期間・実際の行為まで照合する
金融庁の登録貸金業者情報検索は、商号、所在地、代表者、電話番号等で登録情報を検索できますが、更新時点の情報であり照会日現在を保証しないと注意しています。最新情報は登録先の財務局・都道府県へ確認します。
| 確認欄 | 資料 | 不一致時の対応 |
|---|---|---|
| 法人・屋号 | 契約書、請求書、登記・公式検索 | 別法人なら関係を確認 |
| 登録種別・番号 | 公式検索、登録行政庁 | 番号だけを信用しない |
| 営業所・担当者 | 契約窓口、登録情報 | 所属・権限を照会 |
| 業務範囲 | 仕様書、メール、面談記録 | 口頭範囲を契約へ反映 |
| 報酬 | 着手金、成功報酬、実費、返金条件 | 何の対価か分離 |
| 個人情報 | 提供先、目的、保管、削除方法 | 不要な共有を止める |
たとえば計画分析10万円、資料整理10万円、面談準備10万円の合計30万円という架空契約なら、各成果物、実施日、未実施時の精算を明記します。成功報酬方式だけで直ちに適法・違法と判断せず、報酬と実際の行為の対応を確認します。
貸金業登録・媒介で判断に迷う3つの場面
以下は実績・成功事例ではなく、相談時に整理対象となりやすい状況を示した想定ケースです。融資条件、契約、会計処理、保存期間は各社で異なるため、自社資料と最新の公的情報で確認してください。
提携金融機関への紹介と条件交渉を行うと言われ登録を確認したい
貸金業登録番号が広告にあるが契約法人と名称が異なる
計画書支援料と融資成立時の報酬が何の対価か分からない
融資コンサルの登録・業務を確認する5工程
主体、行為、登録、報酬、専門確認の順です。
- 01主体を特定貸し手・借り手・支援会社
- 02工程を分解紹介・連絡・交渉・申込
- 03登録を照合種別・番号・法人・営業所
- 04報酬を対応行為・成果・支払条件
- 05専門確認行政窓口・弁護士等
登録要否は肩書でなく具体的行為から確認する
誰が誰のために何をするかを固定します。
契約名義を照合
時系列で分解
公式窓口で確認
確認の組合せ確認度=主体の特定+行為の具体化+登録情報の一致+報酬との対応-契約と実態の不一致
この図は融資コンサルの主体・具体的行為・登録情報を照合するための整理軸です。登録要否や適法性を確定するものではなく、一連の行為を行政窓口・弁護士へ確認してください。
登録名ではなく実際の行為で境界を確認する
『コンサル』という名称は法的な業務区分を決めない
広告上の呼称ではなく、貸付契約の成立へ向けてどのように関与するかを確認します。契約書と実際の運用が異なる場合は両方を専門家へ示します。
登録番号は法人・営業所・有効性まで確認する
番号が掲載されていても、別法人や別営業所のものではないか、最新情報と一致するかを公式検索・登録行政庁で確認します。
登録確認と支援品質の比較は別に行う
登録の有無だけで計画支援の品質や融資結果は決まりません。担当者、成果物、料金、解約、個人情報管理も別の比較軸で確認します。
貸金業法の登録対象を会社名や肩書だけで判断しない
法人と登録を照合
広告名ではなく契約法人を確認します。
工程ごとに記録
紹介・連絡・交渉・同意を分けます。
何への対価か確認
媒介、助言、作成等を一式のままにしません。
確認表には、貸し手、借り手、支援契約法人、担当者、登録種別・番号、金融機関との関係、情報提供、紹介、連絡、条件提示、交渉、申込入力、資料提出、最終同意、報酬名目、計算母数、支払先を記載します。
登録の要否、契約の成立、権限、消費税、証拠の扱い、解約、返金、損害賠償、相談先は、実際の行為、契約相手、取引目的、事業形態、個別条項で異なります。名称や一般論だけで確定せず、公式窓口と弁護士・税理士等の専門家へ確認してください。融資の可否や条件は金融機関が審査します。
貸付け・媒介・紹介・情報提供・書類支援を行為別に分ける
法人・登録・貸し手の照合
- 契約法人の商号・所在地・代表者
- 表示された登録種別・番号・営業所
- 資金を貸す金融機関・契約名義
- 公式検索結果と登録行政庁の回答
紹介から契約成立までの関与
- 候補金融機関の情報提供
- 借り手・貸し手間の連絡取り次ぎ
- 金額・金利・返済等の条件交渉
- 申込・面談・契約時の本人同意
報酬率や名称だけで登録の要否は確定しません。支援会社へ業務工程表を求め、契約書、実際の連絡方法、金融機関との関係、報酬発生条件を同じ表で確認します。登録に疑問があるときは契約前に行政窓口や弁護士へ照会します。

紹介先の名前より先に、支援者が契約成立まで何をするかを文章にする
単に候補一覧を示すのか、担当者へ連絡するのか、条件を伝達・交渉するのかで行為は変わります。説明を録音だけに頼らず、契約書やメールで工程と担当を確定します。
公庫・銀行・貸金業者・金融サービス仲介業者の位置付けを混同しない
| 項目 | 計算・確認方法 | 根拠資料 |
|---|---|---|
| 情報提供 | 制度や窓口の一般情報 | 対象・出典・更新日 |
| 紹介 | 当事者を引き合わせる | 紹介後の関与を確認 |
| 連絡補助 | 日程・資料等の連絡 | 誰の指示で伝えるか |
| 条件関与 | 金額・返済等の提示・交渉 | 登録要否を個別確認 |
| 申込支援 | 入力・資料・面談準備 | 本人確認と最終同意 |
| 貸付け | 支援会社自身が資金提供 | 登録・契約・条件を確認 |
同じ会社が複数の役割を持つ場合もあります。ウェブ表示、契約書、請求書、実際の対応が一致するかを確認し、登録の要否は具体的事実を示して公式窓口・専門家へ問い合わせます。
登録番号・法人名・営業所・有効期間を公式情報と照合する
貸し手・借り手・支援会社
紹介・連絡・交渉・申込
種別・番号・法人・営業所
行為・成果・支払条件
行政窓口・弁護士等
支援料、媒介手数料、着手金、実費、顧問料を分け、誰へ何の対価として支払うかを資金計画へ記載します。融資実行前の先払いは、契約、返金、未実行時の扱いを確認します。
登録に疑問が生じたまま追加費用を支払わず、請求書、振込先、業務実績を保存します。既に支払った場合の対応は、個別事情を法律専門家へ相談します。
制度、許認可、手続、融資条件は変更される場合があります。申込時は公的機関の最新情報と金融機関の案内を確認してください。
契約前に業務フローと報酬の対応関係を専門窓口へ確認する
照会時は『融資コンサルですが登録は必要ですか』という抽象質問だけでなく、誰が、誰に対して、何を、どの頻度で、どの報酬条件で行うかを示します。個人情報は必要最小限にします。
本記事は特定の支援会社の登録要否・適法性を判断するものではありません。貸金業法その他の適用は具体的行為と関係法令で異なるため、行政窓口・弁護士等へ確認してください。
創業融資サポートを利用したお客様の声
支援の進み方や相談時の状況を知るには、実際のお客様インタビューが参考になります。承認率などの集計数字ではなく、ご本人の体験を確認できる事例をご案内します。






融資のアイラボの料金と支援範囲
着手金0円・成功報酬5%+税
報酬は融資が実行され、着金したときに発生します。融資が実行されなかった場合、サポート報酬はかかりません。
契約前に、成功報酬の計算対象、消費税、支援期間、追加費用の有無、解約条件を確認します。支援を利用しても融資は保証されず、最終的な可否と条件は金融機関等が決定します。
よくある質問
申込み方法や必要書類は制度・窓口・事業内容によって異なります。個別条件は必ず担当窓口へご確認ください。
融資コンサルは全社が貸金業登録を取る必要がありますか?
一律には判断できません。実際の行為、貸し手、関係法令、適用除外等を示して行政窓口・弁護士へ確認します。
金融機関を教えるだけでも媒介ですか?
個別事実で異なります。情報提供後の連絡、条件伝達、交渉、契約成立への関与を具体化してください。
登録検索に出なければ違法ですか?
直ちには断定できません。相手が行う業務と必要な登録種別を確認し、最新情報を登録行政庁へ照会します。
公庫の申込支援にも貸金業登録が必要ですか?
支援内容で異なります。公庫手続、民間支援契約、貸付け・媒介を分けて個別確認します。
税理士や行政書士なら確認不要ですか?
資格と貸金業・媒介に関する登録は別の確認です。資格者の業務範囲と実際の行為を確認します。
契約書に『媒介しない』とあれば十分ですか?
文言だけでなく実際の連絡・交渉・報酬との一致を確認します。
どこへ確認すればよいですか?
登録種別に応じた財務局・都道府県等の公式窓口や、具体的事情を扱える弁護士へ確認してください。
この記事の監修者・運営者情報

石川 康平
五常コンサルティング株式会社 代表取締役
2024年の問い合わせ・ヒアリング対応300件をもとに、創業融資の支援範囲・料金・制度情報について確認しています。
- 執筆・編集
- 融資のアイラボ編集部
- 監修
- 五常コンサルティング株式会社 代表取締役 石川 康平
- 公開日
- 2026年8月13日
- 最終更新日
- 2026年8月27日
- 制度情報の確認方法
- 日本政策金融公庫、信用保証協会などの公式ページを確認し、申込時は各窓口で最新情報を再確認します。
※記事内の相談場面を表現した写真は、内容を分かりやすく伝えるために作成したAI生成のイメージです。「お客様の声」に掲載しているお客様と監修者の写真は、実際のお客様・監修者の写真です。
確認した公式情報・補足資料
制度・法令は公的機関や専門団体の公式情報を優先して確認し、民間事業者のページはサービス内容や比較観点を補う資料として参照しています。申込・契約時は、各公式ページと契約書面で最新情報をご確認ください。
- 公式:e-Gov法令検索「貸金業法」
- 補足:金融庁「登録貸金業者情報検索サービス」
- 補足:金融庁「金融サービス仲介業者向けの総合的な監督指針」
- 公式:日本政策金融公庫「創業予定の方」
- 補足:金融庁「金融サービス仲介業者向け監督指針(貸金業貸付媒介業務)」
情報確認日:2026年8月27日
支援行為・紹介経路・登録情報を照合表にまとめる
貸し手、支援者、行為、登録、報酬を一枚の業務フローへ整理します。重要な回答は口頭だけにせず、契約書、メール、請求書、公式窓口の案内と一緒に保存します。
資料が完成していなくても、相談した時点で契約する必要もありません。
※融資の可否、金額、利率、返済期間、担保・保証人などの条件は、各金融機関・信用保証協会の審査により決定されます。融資のアイラボは金融機関ではなく、融資の実行を保証するものではありません。
※本記事は2026年8月27日時点の公表情報をもとに作成しています。制度内容は変更される場合がありますので、申込時には必ず各公式窓口で最新情報をご確認ください。
